かぼちゃの栄養は若返りに働き美肌をつくる!【野菜の効能と食べ方】

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かぼちゃの豊富な栄養を生かす食べ方とは!

かぼちゃは、長期保存が可能なうえに、ビタミンA・C・Eの3つの抗酸化栄養素がそろった、まさに優良野菜です。また、かぼちゃは、一度の食事で多くの量を取りやすいので栄養源としても理想的な食材といえます。
特に❝若返りビタミン❞と呼ばれるビタミンEを多く含み、女性ホルモンの分泌を助け、更年期障害の改善にも働きます。

※多くの野菜は収穫後、日が経つほどビタミン類が失われていきますが、硬く厚い皮で覆われたかぼちゃは、丸ごと日の当たらない場所で保管すると、冬まで栄養価も損なわれず美味しく食べることができます。このことからかぼちゃ『冬至に食べると長生きする』とか『冬至の日にかぼちゃ食べると風邪ひかない』などといわれています。

【かぼちゃの主な効果】

  • 免疫力アップ
  • 美肌作用
  • 抗酸化作用
  • 風邪などの感染症予防

画像出典=【江戸崎かぼちゃ】

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※紹介している「かぼちゃ」に関する健康効果等については、多くの情報の中から、「なるほど!・効果がありそう!」と思われたものを参考にしています。当然ながら個人的な見解もあり、体に与える影響については、個人差があること ご了承ください。

かぼちゃの栄養を生かす食べ方

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画像出典:かぼちゃのレンジ煮:ミスビット

かぼちゃの栄養価の高さは群を抜いていますが、特に含まれるβ-カロテンは体内でビタミンAに変換され、免疫機能を高めるとともに、目・皮膚・髪などの健康維持に大いに役立ってくれます。また、コラーゲンの生成を助け、美肌作りには欠かせないビタミンC もたっぷり含まれています。

かぼちゃは、ビタミンEの含有量も多く、野菜の中ではトップクラスです。ビタミンEは強い抗酸化作用があり、細胞膜の酸化を抑制し、細胞の老化を防ぎます。また、毛細血管に働きかけて血行をよくしたり、新陳代謝を促したりする働きもあります


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かぼちゃの選び方・保存方法

かぼちゃは、「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」などの品種がありますが、一般的に出回っているのは、ほくほくして甘みの強い西洋かぼちゃです。

日本かぼちゃは、ねっとりとした舌触りで、比較的味わいは淡白。煮崩れしないことから煮物など長時間の加熱に向いています。

選び方

かぼちゃ丸ごと1個の場合は、緑色が濃く、ずっしりして重量感があり形が整っているものを選びましょう。かぼちゃは収穫後しばらく熟成させたものの方がおいしくなるので、ヘタのまわりがくぼんでいたり、ひびが入っていたりするもの、あるいはコルクのように乾燥しているものは完熟している証拠です。ヘタのまわりを押してみてやわらかいものは避けてください。

かぼちゃを切り売りしているものは、種がしっかり詰まっていて肉厚で色が鮮やかなものを選びましょう。

保存方法

  • かぼちゃ丸ごとの場合は、風通しのよい涼しいところで1-2ヶ月保存が可能です。
  • かぼちゃを切った場合は、種とワタの部分から傷むので、必ずきれいに取り除いてからラップをし、冷蔵庫の野菜室で保存してください。ただし、1週間くらいで使い切るようにしてください。
  • かぼちゃを冷凍保存するときは、カットして茹でて、よく冷ましてからくっつかないように少し離すか、または、粗く潰してから保存袋にいれて冷凍しましょう。

かぼちゃ調理のヒント

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参考料理サイト
サックサク♪♪かぼちゃ天ぷらcookpad

かぼちゃに多く含まれる、β-カロテンとビタミンEは、油を使って調理するのが正解です。
いずれの栄養素も脂溶性なので脂を使って調理すると、体内で吸収しやすく効率よく摂取することができます。

かぼちゃを温野菜サラダなどにするときは、油入りのソースを使うか、油を用いたメニューを献立に加えるとよいでしょう。
参考献立:天ぷら・炒め煮・コロッケなど

β-カロテン摂取量アップに!

《かぼちゃは皮ごと食べて!》

かぼちゃの皮には、果肉以上にβ-カロテンが多く含まれています。できるだけ皮を剥かずに調理するのがおすすめです。気になる時は、ゴツゴツした部分の皮だけをところどころ剥く程度にしましょう。
皮が硬く切りづらい時は、ラップをして電子レンジで軽く加熱するとスムーズに切ることができます。

料理参考動画:カボチャの煮物✿日本の家庭料理【日本通tv】

カロリーが気になる人に!

《油の吸収を抑えてカロリーの上昇をストップ!》

かぼちゃは、油と調理するのが栄養的にはよいのですが、かぼちゃは糖質が多くカロリーが高いので、油を使い過ぎると思いがけず高カロリーになってしまいます。
ダイエット中の方は、油の吸収率が少なくてすむように電子レンジで加熱してからソテーなどに利用しましょう。

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参考料理サイト
カレー風味のかぼちゃソテーcookpad

かぼちゃ 栄養成分(西洋かぼちゃ可食部100gあたり)

かぼちゃの総カロリー=91Kcal

【体に必要な三大栄養素】

かぼちゃに含まれるタンパク質=1.9g(100gあたり)

タンパク質は、筋肉や内臓、皮膚など、体の組織のほぼ全てをつくる主要な成分であり、また、エネルギー源としても、1gあたり約4Kcalを生み出します。酸素・ホルモン・免疫抗体の材料、栄養運搬物質などとしての役割を担う重要な栄養素です。

かぼちゃに含まれる脂質=0.3g100gあたり)

脂質は、1gあたり9Kcalと、三大栄養素の中で最も高いエネルギーを生み出す栄養素です。細胞膜や神経の構成成分で、脂溶性(しようせい)ビタミンの吸収を助ける働きや皮膚、粘膜の健康を保つ働きなどもしています。ただし、摂り過ぎると脂肪として蓄えられるので、注意が必要です。

かぼちゃに含まれる炭水化物=20.6g(100gあたり)

炭水化物は、体や脳を動かし、生命を維持するエネルギー源として利用される栄養素で、1gあたり約4Kcalを生み出します。糖質と食物繊維を合わせて、炭水化物といいます。

かぼちゃのミネラル

カリウム=450㎎(100gあたり)

カリウムは、細胞内液に多く、細胞外液に多いナトリウム(主に塩分)と互いに作用しながら細胞の機能を正常に保っています。また、ナトリウムの排出を促し、血圧を下げる作用があるので、高血圧予防に効果的です

【カリウム摂取のコツ】

カリウムは、茹でたり煮たりすると流れ出てしまうので、フルーツのように生で食べられる食品のほうが効率よく摂取できます。

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カルシウム=15㎎(100gあたり)

カルシウムは、体内のミネラルの中で、もっとも多く含まれており、その内99%が骨や歯に存在しています。残りの1%は血液や体液中に含まれています。血液中のカルシウム濃度は一定量に保たれていますが、濃度が下がると骨から溶けだします。

【カルシウム摂取のコツ】

ビタミンDは、カルシウムが骨に吸収されるのを促す働きがあるため、いっしょに摂取すると効果があります。

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マグネシウム=25㎎(100gあたり)

マグネシウムは、体内ではカルシウムと共に約60%が骨に存在していて、残りは筋肉や血液などに含まれており、「カルシウムが骨を形成するのを助ける」「筋肉の収縮を調整」「血圧の上昇を抑える」など、様々な働きをしています。

【マグネシウム摂取のコツ】

玄米や胚芽精米のごはんで、多く摂取することができます。

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鉄=0.5㎎(100gあたり)

体内にある鉄のうち、約70%は血液中に存在し、赤血球のヘモグロビンを構成しています。(ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ働きがあります)残りの約30%の鉄は、肝臓・骨髄などに貯蔵されていて、血液中の鉄が不足したときに血液中に出て補給される仕組みになっています。

【鉄 摂取のコツ】

ビタミンCは、鉄の吸収を促すので、いっしょに食べると吸収がよくなります。また、タンパク質も鉄の吸収をよくする成分なので、合わせて食べるとよいです。

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銅=0.07㎎(100gあたり)

体内の銅の約半分は、骨や筋肉、血液中にあります。残りは肝臓などに存在しています。銅は、鉄がヘモグロビンを合成する際に必要なので、不足するとヘモグロビンが作れず、貧血を起こしてしまいます。また、多くの酵素の構成成分でもあります。

【銅 摂取のコツ】

鉄が足りていても、銅が不足していると、ヘモグロビンがうまく合成できません。どちらもしっかりと摂取することが大切です。

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かぼちゃのビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)=4000㎍(100gあたり)

β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれる※カロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。体内では必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を発揮します。人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維持するために必要不可欠な成分です。

※カロテノイドは、動植物が持つ、自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称で、600種類以上存在するといわれています。特徴として強力な抗酸化力を持ち、活性酸素を除去する力に優れています。また、眼病や生活習慣病などをはじめとする疾病の予防に効果的な栄養素として知られています。

【β-カロテン摂取のコツ】

植物性食品に含まれるカロテン類は、油に溶けることで吸収率がアップします。油で炒めたりドレッシングをかけたりするとよいです。

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ビタミンE(α-トコフェロール)=4.9㎎(100gあたり)

ビタミンEは、脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用があり、細胞膜の酸化を抑制し、細胞の老化を防ぎます。毛細血管に働きかけて血行をよくしたり、新陳代謝を促したりする働きもあります。

【ビタミンE摂取のコツ】

ビタミンA・Cを含む食品といっしょに摂取すると、抗酸化作用がさらにアップします。

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ビタミンB10.07㎎(100gあたり)

ビタミンB1は、炭水化物がエネルギーに変わるときに必要な水溶性ビタミンです。不足すると代謝がうまくいかず、乳酸などの疲労物質が蓄積されて、疲労や筋肉痛の原因になります。脳の神経や手足の末梢神経の働きにもかかわってきます。

【ビタミンB1摂取のコツ】

ビタミンB1は、「ニンニク」「ネギ」「タマネギ」「かぼちゃ」と、いっしょに摂取すると吸収がよくなります。

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葉酸=42㎍(100gあたり)

葉酸は、ビタミンB群の一種で、赤血球の生成を助け造血を促すビタミンです。胎児の細胞を作り出す際にも必要なため、妊娠の前後は多くの葉酸が必要です。

【葉酸 摂取のコツ】

葉酸は光や熱に弱いので、放っておくと酸化してしまいます。新鮮なうちに食べることが一番です。

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葉酸は胎児の発育や造血に不可欠! 葉酸は、妊娠中や授乳中に、また健康な血液をつくるために、欠かせない栄養素として知られていますが、現在...

ビタミンC=43㎎(100gあたり)

ビタミンC は、コラーゲンというタンパク質を合成する際に関わる、水溶性ビタミンです。コラーゲンは皮膚や骨を強化する働きがあります。また、強い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えたり、生活習慣病の予防に役立つ働きをしたりします。

【ビタミンC 摂取のコツ】

ビタミンC は、水につけたり茹でたりすると、どんどん失われてしまいます。洗ったり茹でたりは短めにします。ビタミンC は体内に蓄積されないので、毎日補給したい栄養素です。

ビタミンCが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠! ビタミンCの働きで重要なのが、タンパク質からコラーゲンを合成することです。 コラーゲンは、皮...

関連記事:栄養素ビタミンの働き-主要13種類の特徴-

かぼちゃの食物繊維

かぼちゃに含まれる食物繊維=3.5g(100gあたり)

水溶性食物繊維:0.9g
不溶性食物繊維:2.6g

食物繊維は、腸内環境をよくし、生活習慣病を予防します。不足すると便秘になりやすくなります。また、腸内環境が悪化することで血糖値やコレステロール値の上昇などが生じることがあります。

【食物繊維 摂取のコツ】

生のままでは食べきれない量の野菜でも、加熱するとかさが減って食べやすくなります。『※水溶性食物繊維』『※不溶性食物繊維』それぞれの役割があるので、いろいろな食品から摂取するとよいです。

※(水溶性食物繊維の特徴)

  • 人体に有害な物質の吸収を妨げ、便として排出させる。
  • ブドウ糖の吸収速度を遅くし、食後の急激な血糖の上昇を防ぐため、糖尿病の予防効果があります。また、コレステロールの吸収を抑制するため、動脈硬化の予防。ナトリウムを排除して血圧を下げるため、高血圧の予防効果があります。
  • 野菜、芋、豆等に多く含まれます。

※(不溶性食物繊維の特徴)

  • 水に溶けず、水分を吸収してふくれ、腸壁を刺激して便の排泄を促進させるため、便秘の予防になります。
  • 不溶性食物繊維の多い食品はよく噛む必要があるため、食べすぎを防ぎ、歯茎や顎を強くします。
  • 豆類に多く含まれます。

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かぼちゃの栄養は若返りに働き美肌をつくる!
【野菜の効能と食べ方】のまとめ

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野菜、果物などに含まれる栄養素で代表的なのが、ビタミン・ミネラル・食物繊維です。これらの栄養素は、微量でも他の栄養素を手助けしたり、体の機能を正常に保ったりなど体にとって重要な働きをしています。しかし、体内で合成することができない栄養素は、食品から摂取しなくてはなりません。その食品の中でも野菜、果物が生活習慣病の予防に役立つことは、研究により明らかになっています。いろいろな食品と組み合わせて、体に必要な栄養素をまんべんなく摂取することが大事です。

【野菜の摂取目標】

生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つに『野菜類を一日350g以上食べましょう』があります。しかし、厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」によると、野菜類平均摂取量は、『成人男性で約290g』『成人女性で約270g』です。
あと一皿多く野菜を食べることを心がけ、野菜摂取不足を解消させましょう。

≪参考資料≫


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