栄養素ビタミンの働き-主要13種類の特徴-

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13種類の身体に不可欠なビタミン!

ビタミン不足という言葉はよく聞きますが、一口にビタミンといっても13種類あるビタミンは、それぞれ働きが違います。何気なく、サプリメントでビタミンを補給する人もいますが、個々13種類のビタミンの特徴を理解すると、より効果的に必要なビタミンを摂取できます。

当サイトが、日々忙しい人の栄養補給の参考になれば幸いです。

ビタミンとは?

微量ではあるが生命活動の維持に不可欠!

ビタミンはエネルギー源にはなりませんが、三大栄養素の代謝を助けたり、体の機能を正常に働かせるために欠かせない栄養素です。いずれも必要な量は、ごくわずかですが、毎日の食事から一定量を摂らないと、単なる体調不良になるだけでなく、重病を招くことになります。

ビタミンは水溶性と脂溶性に分類される

ビタミンは水に溶ける『水溶性ビタミン』9種類と油脂に溶ける『脂溶性ビタミン』4種類があります。

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンは8種類の「ビタミンB群」と「ビタミンC」の計9種類からなります。2~3時間ほどで排出されるため、毎食補う必要があります。

ビタミンB群=ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・パントテン酸・ビオチン

脂溶性ビタミン

脂溶性ビタミンは4種類の『ビタミンA』『ビタミンD』『ビタミンE』『ビタミンK』からなります。

脂溶性ビタミンは、水に溶けにくく熱に対して安定しているため、調理による消失が少ないのが特徴です。ただ、体内に蓄積されるので、摂り過ぎによる副作用の心配があります。食品から摂取する場合には、それほど心配ありませんが、サプリメントを利用する場合は、摂取量に注意が必要です。

ビタミン様物質について

現在、ビタミンは上記した13種類となっていますが、これ以外にも、ビタミンのような作用をもつ物質があり、これを『ビタミン様物質』と呼びます。これらは、栄養素としての作用ではなく、薬用作用を持つのが特徴ですので、摂り過ぎによる過剰症には注意してください。


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ビタミンB1(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:うなぎのふっくら串蒲焼き

糖質の代謝に欠かせない栄養素!

糖質が代謝されるときに必要な栄養素です。不足すると、糖質がきちんと代謝できず、乳酸などの疲労物質が体内に蓄積され、疲労感が強くなります。また、別名『神経ビタミン』とも呼ばれ、神経の機能を円滑に保つのに役立っています。このため、不足すると物忘れがひどくなったり、イライラするなどの症状があらわれます。

ビタミンB1こんな人におすすめ!
インスタント食品や加工食品を摂ることが多い・アルコールや糖質を多く摂る・運動量が多い・外食が多い・疲れやすい・喫煙習慣がある
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
 男性=1.4㎎
女性=1.1㎎
 ※耐容上限量の設定なし
ビタミンB1を多く含む食材と1食の含有量目安
● うなぎ蒲焼き100g(1串)=0.75㎎●豚ひれ赤肉(大型種)70g=0.92㎎
●たらこ30g(1/2腹)=0.21㎎●玄米ご飯120g(1杯)=0.19㎎ など

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ビタミンB2(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:ハワイの塩で焼く『豚レバーの串焼き』

成長に欠かせない発育のビタミン!

タンパク質や脂質、糖質の代謝に関係する栄養素です。タンパク質の合成にもかかわっているため、健康な皮膚や髪の毛、爪などをつくったり、子供の成長を促します。不足すると、小鼻の回りに脂のブツブツがたくさんできたり、目が充血しやすくなります。また口内炎や口角炎を起こしやすくなるため『美容ビタミン』としても知られています。

ビタミンB2こんな人におすすめ
ストレスが多い・目が疲れやすい・口内炎や口角炎ができやすい・小鼻の回りにブツブツができやすい
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=1.6㎎
女性=1.2㎎
※耐容上限量の設定なし
ビタミンB2を多く含む食材と1食の目安含有量
●豚レバー70g=2.52㎎●鶏レバー70g=1.26㎎●うなぎ蒲焼き100g(1串)=0.74㎎ ●普通牛乳200g=0.30㎎ など

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ナイアシン(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:懐かしの“なまり節の甘辛煮”

糖質と脂質の代謝に働くビタミンB群!

ナイアシンはかつて『ビタミンB3』とも呼ばれていました。炭水化物、脂質、タンパク質といった三大栄養素が、エネルギーにつくりかえられるときに欠かせない栄養素です。不足すると『ペラグラ』という皮膚病を発症します。ペラグラはイタリア語の「荒れた皮膚」を意味する言葉にちなんで名づけられたもので、日光にあたる顔や手足に、炎症が起きる病気です。ひどい場合には、胃腸障害や精神障害も見られます。

ナイアシンこんな人におすすめ
アルコールをよく摂る・冷えが気になる・肌荒れが気になる・胃の調子がよくない
成人の1日の摂取量目安と耐容上限量(30~49歳の推奨量)
男性=15㎎NE/耐容上限量=350㎎NE
女性=12㎎NE/耐容上限量=350㎎NE
ナイアシンを多く含む食材と1食の含有量目安
●なまり節70g(1切れ)=24.5㎎NE●たらこ30g(1/2腹)=14.9㎎NE
●豚レバー70g=9.8㎎NE●玄米ご飯120g(1杯)=3.5㎎NE など

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ビタミンB6(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:なんデモくらしよし

タンパク質の代謝に欠かせない!

体外から侵入した病原体を攻撃して無力化させる免疫物質の『免疫グロブリン』をつくるのに欠かせません。免疫力が弱く感染症にかかりやすい人は、積極的に摂りたい栄養素です。また、月経前にイライラしたり、うつ状態になったり、頭痛に悩まされるといった『月経前症候群(PMS)の人にも、ビタミンB6が有効と言われています。

妊娠中つわりがひどい人や、経口避妊薬のピルを常用している人などは、ビタミンB6が不足しやすいので注意が必要です。

ビタミンB6こんな人におすすめ
肌荒れが気になる・口内炎ができやすい・抗生物質を服用している・アルコールが好き・アレルギー症状がある・発育期の子供
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=1.4㎎/耐容上限量=60㎎
女性=1.2㎎/耐容上限量=45㎎
ビタミンB6を多く含む食材と1食の含有量目安
●牛レバー70g=0.62㎎●本マグロ(赤身)70g=0.60㎎
●かつお(春獲り)70g=0.53㎎●バナナ(1本)100g=0.38㎎ など

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ビタミンB12(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:漁獲量日本一!! 苫小牧のホッキ貝(北寄貝)

悪性貧血を防ぎ、神経の働きを支える!

葉酸と一緒になって赤血球のヘモグロビンの合成を助けています。不足すると造血がうまくいかず、赤血球の数が減ったり、異常に大きい赤血球『巨赤芽球(きょせきがきゅう)』ができたりします。これを『悪性貧血』といいます。

野菜中心の食生活を送っている人は、不足しがちになります。玄米菜食主義の人や、ベジタリアンの人は気をつけましょう。

ビタミンB12こんな人におすすめ
悪性貧血である・胃酸が少ない胃腸が弱い・菜食主義者である・アルコールが好き・強い運動をしている・高齢である・タバコを吸う
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=2.4㎍
女性=2.4㎍
※耐容上限量の設定なし
ビタミンB12を多く含む食材と1食の含有量目安
●牛レバー70g=37㎍●ほっき貝70g=33.3㎍
●しじみ30g=20.5㎍●豚レバー70g=17.6㎍ など

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ビタミンB12は、血液をつくる赤いビタミン! ビタミンB12は、加齢とともに不足しやすいという特徴があります。脳を正常に働かせる栄養素...

葉酸(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:鶏レバーの蜂蜜バルサミコソース

健康な赤血球をつくるのに不可欠!

ビタミン12といっしょに、赤血球をつくるために欠かせないビタミンです。赤血球は約4カ月周期で新しいものがつくられています。このとき葉酸が不足すると『巨赤芽球(きょせきがきゅう)』という異常に大きな赤血球ができて、『悪性貧血』になってしまいます。

葉酸はタンパク質の合成にもかかわっています。不足すると粘膜の新陳代謝がうまくできなくなり、口内炎ができやすく、潰瘍といった粘膜の異常が起こりやすくなります。

葉酸こんな人におすすめ
貧血ぎみである・緑黄色野菜をあまり食べない・アルコールを多量に摂る・妊娠中や授乳中の人・喫煙習慣がある
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=240㎍/耐容上限量=1000㎍
女性=240㎍/耐容上限量=1000㎍
葉酸を多く含む食材と1食の含有量目安
●鶏レバー70g=910㎍●菜の花100g=340㎍
●モロヘイヤ50g=125㎍●イチゴ100g(5~6粒)=90㎍ など

葉酸が不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
葉酸は胎児の発育や造血に不可欠! 葉酸は、妊娠中や授乳中に、また健康な血液をつくるために、欠かせない栄養素として知られていますが、現在...

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パントテン酸(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:あきた 花舘納豆:イワタニアイコレクト

ストレスに対する抵抗力をつける!

かつては「ビタミンB5」とも呼ばれていました。糖質や脂質の代謝を中心に、エネルギーをつくり出すときに働く、さまざまな酵素の作用をサポートするビタミンです。また、免疫機能やストレスへの抵抗力に大きな役割を担っています。

人はストレスを感じると『副腎皮質ホルモン』という、抗ストレスホルモンを分泌してストレスに対抗します。このとき、副腎皮質ホルモンの産生を助けるのがパントテン酸です。

パントテン酸こんな人におすすめ
ストレスが多い・風邪をひきやすい・口内炎ができやすい・食欲不振である
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=5㎎
女性=4㎎
※耐容上限量の設定なし
パントテン酸を多く含む食材と1食の含有量目安
●鶏レバー70g=7.07㎎●牛レバー70g=4.48㎎
●ひき割り納豆50g=2.14㎎●アボカド80g(1/2個)=1.32㎎ など

パントテン酸が不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
パントテン酸はストレスに強くなるビタミン! パントテン酸は、『どこにでもある酸』という意味のギリシャ語からつけられています。 その名...

ビオチン(B群・水溶性)の特徴

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画像出典:東京鶏卵事業協同組合

髪の抜け毛や白髪を予防する!

糖質、脂質、タンパク質の代謝にかかわります。このほか、皮膚や髪の毛を健康に保つためにも、重要な働きを担っています。不足すると、髪の毛が抜ける・白髪になりやすくなる・肌に湿疹ができやすくなる・疲労感や憂うつ感を覚えるようになります。

ビオチンは食品から摂取したときの利用率がたかく、体内でも腸内細菌によって合成されるため、健康的な食生活を送っていれば不足する心配はほとんどありません。

ビオチンこんな人におすすめ
抗生物質を服用している・抜け毛が気になる・白髪が気になる・肌が荒れている
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=50㎍
女性=50㎍
※耐容上限量の設定なし
ビオチンを多く含む食材と1食の含有量目安
●鶏レバー70g=162.7㎍●牛レバー70g=53.2㎍
●鶏生卵1個60g=15㎍●あさり30g=6.81㎍ など

ビオチンが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビオチンは髪や皮膚の健康を保つビタミン! ビオチンは、髪や皮膚の健康を保つ作用があり、抜け毛や白髪などの予防効果があります。また、湿疹...

ビタミンC(水溶性)の特徴

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画像出典:赤ピーマンの酢の物【E・レシピ】

コラーゲンの合成を助け、免疫力を高める!

体を構成する重要なタンパク質である「コラーゲン」の合成をはじめ、免疫力の強化・抗酸化作用・抗がん作用・解毒作用・コレステロールの低下作用・お肌のシミ防止など、たくさんの重要な役割を担っています。

過度のストレスを感じると、ビタミンCは消耗されやすいので、多めに摂取する必要があります。また、喫煙もビタミンCを消費することが知られています。

ビタミンCこんな人におすすめ
ストレスが多い・タバコを吸っている・肌のシミが気になる・歯ぐきから出血しやすい・疲れやすい
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=100㎎
女性=100㎎
※耐容上限量の設定なし
ビタミンCを多く含む食材と1食の含有量目安
●赤ピーマン100g(2個)=170㎎●ブロッコリー100g(1/2個)=120㎎
●カリフラワー100g(1/3個)=81㎎●キウイフルーツ100g(1個)=69㎎ など

ビタミンCが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠! ビタミンCの働きで重要なのが、タンパク質からコラーゲンを合成することです。 コラーゲンは、皮...

ビタミンA(脂溶性)の特徴

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画像出典:ママのブログ2-テレビ岸和田

粘膜を保護して免疫機能を高める!

皮膚や粘膜の健康を保って免疫機能を維持したり、視力を正常にするなどの働きがあります。不足すると皮膚や消化器官、肺や気管支などの外界と接している上皮細胞(皮膚や粘膜の細胞)の代謝が、うまく行われなくなります。そのために肌がかさついたり、消化器官の吸収能力が低くなったりします。

その他、ビタミンAが不足すると『夜盲症(暗いとこで、ものが見えづらくなること)』になると言われています。これは、網膜にある『ロドプシン』という明暗を感じる物質(視覚色素)が、ビタミンAからつくられるためです。

ビタミンAこんな人におすすめ
光がまぶしく感じたり、目がヒリヒリする・風邪をひきやすい・肌荒れが気になる・吹き出物が出やすい
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=900㎍RAE/耐容上限量=2700㎍RAE
女性=700㎍RAE/耐容上限量=2700㎍RAE
ビタミンAを多く含む食材と1食の含有量目安
●鶏レバー70g=9800㎍RAE●うなぎ蒲焼き100g(1串)=1500㎍RAE
●にんじん100g(皮付・生)=720㎍RAE●ほうれん草100g(生)=350㎍RAE など

※過剰摂取が気になりますが、毎日、3000㎍RAE以上の摂取を数カ月間続けた場合に、過剰症が起こるとされています。毎日大量に食べる食品ではありませんが、過剰症には注意してください。

ビタミンAが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンAは粘膜を保護して免疫機能を高める! ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保って免疫機能を維持したり、視力を正常にするなどの働きが...

ビタミンD(脂溶性)の特徴

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画像出典:【白きくらげ(乾燥)】きのこのじかん

太陽の光を浴びると体内でつくられる!

腸管からカルシウムやリンの吸収を促したり、腎臓での再吸収を促進する作用があります。不足すると、カルシウムが骨にスムーズに沈着されず、骨がもろくなってしまいます。

ビタミンDには、カルシウムの代謝をコントロールする働きもあります。血液中のカルシウム濃度が低くなったときは、骨からカルシウムが溶け出すのを促し、逆に高くなったときは、骨への沈着を促します。

ビタミンDこんな人におすすめ
アルコールを摂る人・太陽に当たる時間が少ない・タバコを吸う人・菜食主義の人・高齢者
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=5.5㎍/耐容上限量=100㎍
女性=5.5㎍/耐容上限量=100㎍
ビタミンDを多く含む食材と1食の含有量目安
●白きくらげ(乾)5g=0.8㎍●きくらげ(乾)5g=4.3㎍
●本マグロ(脂身)70g=13㎍●干しシイタケ10g(乾)=1.3㎍ など

※過剰摂取には気をつけてください。上限量を超えて摂っていると、全身の倦怠感や食欲不振、おう吐などを起こします。

ビタミンDが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンDは太陽光でつくられる! ビタミンDが不足すると、カルシウムが骨にスムーズに沈着されず、骨がもろくなってしまいます。太陽の光を...

ビタミンE(脂溶性)の特徴

抗酸化作用で老化を予防する!

過酸化作用があり、過酸化脂質に変わりやすい細胞膜の酸化を抑制します。細胞膜の酸化は老化につながるため、これを予防するビタミンEは、『若返りのビタミン』として有名です。また、動脈硬化の予防や、発がんの抑制、白内障やアルツハイマー病の予防にも効果があるのではないかと期待されています。

血管を拡張して、血液の流れをよくする作用があるため、血行不良が原因で起こる冷え性や、肩こり、しもやけなどの症状の改善にも役立つと言われています。

ビタミンEこんな人におすすめ
肌の老化が気になる・更年期障害で悩んでいる・肩こりしやすい・手足が冷える人・タバコを吸う人
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=6.5㎎/耐容上限量=900㎎
女性=6.0㎎/耐容上限量=700㎎
ビタミンEを多く含む食材と1食の含有量目安
●アーモンド20g(乾18~20粒)=6.1㎎●西洋かぼちゃ100g=4.9㎎
●ひまわり油12g(大さじ1)=4.7㎎●ほうれん草100g=2.1㎎ など

※脂溶性ビタミンなので、過剰摂取には気をつけてください。

ビタミンEが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンEは若返りビタミン! 強力な抗酸化作用があり、細胞を酸化から守るビタミンEは、『若返りビタミン』としてよく知られた栄養素です。...

ビタミンK(脂溶性)の特徴

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画像出典:栄養満点!手軽に作れる!Taspy[ていすぴ~]

骨の健康維持に欠かせない!

『血液凝固因子』の合成を助けるので、不足すると、出血したとき、血が止まりにくくなります。血液凝固因子とは、出血したときに血液を固まらせて、出血を止める物質のことです。その一方で、出血していないときには、血液を固まりにくくするようにも働きます。また、ビタミンKは、カルシウムが骨に沈着するのを助けるタンパク質を合成するときに欠かせない成分です。このため、骨を強くして『骨粗しょう症』を予防する働きもあります。

ビタミンKこんな人におすすめ
骨が弱くなっている・抗生物質を服用している・妊婦、授乳婦
成人の1日の摂取量目安(30~49歳の推奨量)
男性=150㎍
女性=150㎍
※耐容上限量の設定なし
ビタミンEを多く含む食材と1食の含有量目安
●ひき割り納豆50g(1パック)=300㎍●ほうれん草100g=270㎍
●春菊100g=250㎍●小松菜100g=210㎍ など

※脂溶性ビタミンですが、毒性が少ないので過剰摂取の心配はありません。ただし、血栓症や心房細動などの病気の場合、ビタミンKの摂取が制限されている場合がありますので、注意してください。

ビタミンKが不足すると?【ビタミンの働きと食材からの摂取ポイント】
ビタミンKは止血ビタミン! ビタミンKは、出血したとき血を固まらせる作用があります。また、丈夫な骨づくりに欠かせない栄養素でもあるため...

まとめ

私たちが日常的に食べている食品には、さまざまな栄養素が含まれています。それぞれの栄養素の働きを知り、どんな食品に含まれているのか、上手に摂るにはどのような工夫が必要なのかを知って、健康的な食生活を送りたいものです。

各栄養素に含まれる数量や効果・効能について、間違いないよう配慮していますが、体に不調がある場合は、まず医師に相談することが大事です。

  • 参考=文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  • 参考=発行所:株式会社 永岡書店:図解でわかる!からだにいい食事と栄養の教科書
  • 参考=発行所:高橋書店/あたらしい栄養学
  • 参考=発行所:株式会社 学研プラス/知っておきたい栄養学

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