コチョウランの育て方ポイントを紹介!
花言葉=【幸福が飛んでくる】【あなたを愛します】
コチョウランは、豪華な花姿と花言葉からギフトや室内装飾に使われ、温室栽培により年間を通じて販売される人気の贈答花です。
特に人生の門出になる、結婚や新築また開業などの贈答お祝いには、欠かせないアイテムの一つになっています。しかし、長い人生の中でも、なかなかコチョウランを頂く機会は少ないものです。幸福が飛んでくるわけですから、自分で育てる価値は十分にあると思います。
花名の胡蝶は、蝶そのものの意味の他に、蝶をモチーフとした舞のことも指し、華やかで明るい雰囲気の花姿にピッタリの名前です。
花言葉も、花に寄ってくる蝶から連想されたものでしょう。
目次
コチョウランの特徴と育て方
コチョウランは、年間を通じで販売されていますが、これは温室で温度調節され強制的に花を咲かせたものです。一般的に11月から12月に花茎が伸び、冬に加温した温室では2月から3月頃の開花、暖房の効いた暖かい部屋に置いた簡易ビニール温室内では3月から4月頃の開花、暖かい通常の室内ではそれ以降の開花になります。
現在見られる大輪系(花径10~15cm)は、比較的小型の原種から100年近く改良を重ねてできたもので、豪華な花姿からギフトや室内装飾に使われ、着花特性を利用して一年中途切れることなく園芸店で販売されています。
胡蝶蘭の性質・特性
出典:http://id-days2.sblo.jp/category/
コチョウランは 東南アジアを中心とした熱帯・亜熱帯地域に分布するランの仲間で、風通しのよい樹木の高い位置にある枝や幹に根を張り付かせる着生ランです。
属名のファレノプシスはギリシア語のファライノ(蛾)とオプシス(~のような)の2語からなり、花姿を蛾に見立てて付けられた名前です。
コチョウランは気温の上がる夏、非常によく葉を伸ばし、株が大きく成長します。花はラン科植物のなかでも非常に長もちし、2~3か月間楽しむこともできます。ただし、胡蝶蘭は冬の寒さ、冬の乾燥(空気)に弱く、室内に置いただけで花を咲かせるのは難しい植物です。温度と湿度の管理には注意が必要です。
【胡蝶蘭(コチョウラン)】
- 性 質:非耐寒性常緑多年草
- 分 類: ラン科ファレノプシス属
- 花 色:白・桃・赤・黄 など
- 別 名:ファレノプシス
- 原産地:東南アジア
参考動画:胡蝶蘭の性質
コチョウランの栽培方法
出典:http://hitachi-orchid.jp/aftercare.html
【コチョウランの栽培ポイント】
コチョウランは、日本の自然環境下では6月~9月の蒸し暑い時期が最も元気に生長する時期です。この期間の肥料と水、置き場所(風通しや日射し)が翌年の開花を左右します。
コチョウランが枯れないようにするには10℃以上、花茎を生長させたい場合は15℃以上を目安にしてください。夜間の冷え込みには注意して、段ボールをかぶせるなどの工夫が必要です。
栽培置き場所
コチョウランは、寒さに弱いので、冬は室内の暖かい場所に置きます。また、春の終わり(5月下旬)から秋の初め(9月下旬)までは戸外で管理しますが、強い日光を嫌うので、夏は40~50%の遮光ネットの下に置きます。
【秋の置き場所】
冬から春咲きの胡蝶蘭は18℃以下の気温に30日前後当たると花芽を作る性質を持ってます。寒さを考えると秋は早めに室内に取り込みたくなりますが、涼しいくらいの気温にある程度さらしてから取り込んだほうが、花芽も作られやすくなります。
【冬の置き場所】
花茎が伸びて開花するには15℃以上の気温と高めの湿度(70%~80%の湿度)が必要です。たとえ、15℃を切っても花茎の伸長がいったん止まるだけで、10℃以上あれば枯れることはなく、春に暖かくなったら再び花茎が伸びはじめ、遅くても初夏に開花します。
ただし、つぼみが付いた状態で12℃以下になると低温障害でとせっかく付いたつぼみも黄色くなって落ちてしまうので、その点は注意してください。また、つぼみは乾燥もよくないので、暖かい日中に霧吹きなどで水をかけてあげてください。
用土・肥料
【用 土】
『水ゴケ』『洋ラン用バーク』『ヤシ殻チップ』などが適していますが、一般的に『水ゴケ』を使用します。『水ゴケ』は、乾燥させてありますので使用する直前に必要な分だけとり、充分水を含ませておいて水気を軽くしぼってからほぐして使用します。
【肥 料】
春(5月上旬)に緩効性化成肥料を置き肥し、その後秋(9月下旬)まで週1回、1500倍に薄めた液体肥料を施します。夏以降はリン酸が多めの肥料を与えるとしっかりとした花芽が出やすいです。 緩効性化成肥料の代わりに※有機系固形肥料を用いる場合は、夏までに2回程度取り替えてください。
※ 有機系固形肥料は1ヶ月~2ヶ月で効果が薄れるので、形が残っていても古い肥料を取り除いて新しいものに交換します。
参考動画:胡蝶蘭の鉢と植え込み材料
水やり
コチョウランの水やりは、夏は多め、冬は少なめを基本とします。また、与えるときにはたっぷりと与え、次の水やりは植え込み材料がやや乾くまで待ってから行うようにすることも大切です。びっしょりとぬれた状態で寒さに当たると根腐れを起こしやすいので、冬の水やりには注意が必要です。
コチョウランは過湿になると根が腐って株が著しく衰えます。それなら、むしろ乾いている方がましです。葉っぱが厚くて水をある程度蓄えているので、かなり乾燥気味でも枯れることは少ないです。
植え替え
コチョウランの植え替えは、2年に1回程度行います。
春の終わりから初夏(5月上旬から6月下旬)が一番の適期で、この時期に植え替えるとその後の生育がたいへんよくなります。ただし、真冬でも室温が常に20℃程度ある場合は、季節を問わず植え替えが可能です。
参考動画:胡蝶蘭の植え替え
頂いたコチョウランのお手入れ方法
【花後の処理】
花が枯れてきたら花茎を切り落とします。このとき花茎を株元から切り落とさずに先端から3分の1くらいの場所で切り落とすと花茎の節から再び新しい花茎が伸びて2番目の花が咲きます。3月頃にこの作業を行うと2番花は7月ころに咲きます 。
しかし2番花を咲かせると生長スタートが遅れて、翌年は花が咲かなくなるということもあります。株自体がまだ小さく今年始めて花を付けた株は、株を休ませる意味で、2番花を咲かせないように花茎を根元から切り落としてください。
【冬の開花株の育て方】
コチョウランの開花株を冬の寒い時期に、頂いたり購入した場合、レースのカーテン越しの日が当たる室内の窓辺に置き、室温を15以上保つようにしてください。暖房している部屋では、温風が当たらないようにし、一日2~3回霧吹きをするなどして保湿に努めてください。
参考動画:胡蝶蘭の花が咲き終わったら
発生しやすい病害虫
【病気:軟腐病(なんぷびょう)】
軟腐病は高温多湿の環境で発生します。主に株の付け根に発生し暗い緑色の斑点が広がっていって株が腐ってその後葉も黄色くなって枯れてしまいます。殺菌剤を塗布するなどして被害を抑えますが、ひどくなると回復しづらいです。風通しを良くして蒸れないようにしましょう。
【害虫:ナメクジ・カイガラムシ・アリ】
- ナメクジは新芽は花茎、花などの軟らかい部分を食害します。誘殺剤などを用いて早期に駆除します。
- カイガラムシは葉について吸汁して弱らせます。殺虫剤もありますが、物理的にこすり落とすのが確実です。
- コチョウランは、葉っぱから少しべとべとした露のようなものを分泌することがあります。この露を目当てにアリが集まってくることがよくありますが、株自体に悪さはしないようです。ただ、通気性と湿度がよいのか、鉢内に巣を作ることもあります。そういう場合は、鉢ごと水を張ったバケツにドボンと浸けるなどして追い出します。
コチョウラン(胡蝶蘭)の花言葉と育て方
【気品ある人気の贈答花】のまとめ
花言葉の『幸福が飛んでくる』からすると、誰もが欲しい花でもあります。
胡蝶蘭を育てることで、もしかしたら将来、予想もしない幸福が舞い込み、周囲から祝福の胡蝶蘭を頂く日がくるかもしれません。
そのときは、育てた胡蝶蘭と頂いた胡蝶蘭どちらも、末永く大事に育ててあげてください。
※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。
※花言葉や花名の由来はさまざまに表現され、紹介されています。また、個人的な解釈もありますので、他で紹介する花言葉の由来や意味と異なる場合もあります。