秋の代表花コスモス
庭に咲く草花を見て季節を感じることは、ガーデニングの楽しみの一つでもあります。そろそろ暑い夏が終わり、朝・夕の風の涼しさを感じる頃、コスモスは見頃となります。
最近は、早咲きの品種も多く出回るようになり、春の終わりから夏にかけて咲く様子も見られますが、『秋桜』の漢字があてられているとおり、やはりコスモスといえば秋の花の代表格ですね。
コスモスの特徴と育て方
【コスモス】
性 質:一年草
分 類:キク科コスモス属
別 名:秋桜
花 色:白・桃・赤・黄 など
原産地:メキシコ
日本で親しまれているコスモスは、『コスモス・ビピンナツス』という種類になります。この『コスモス・ビピンナツス』は、日が短くなると花芽をつける短日植物なので、夏にタネを蒔き、秋に花を楽しむのが、一般的です。
しかし、近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になっており、春にタネを蒔いて夏から開花を楽しむケースも増えています。
コスモス栽培方法
- 画像出典:http://blog.goo.ne.jp/
- 画像花名:ピコティー
- 画像場所:馬場(うまば)コスモス畑
- 画像案内:西はりま遊記
栽培ポイント
最近のコスモスは、夏に咲く『早生品種(早咲き系)』と従来通り秋に咲く『晩生品種(遅咲き系)』に、分かれています。
タネから育てると、好みのものを育てることが出来ます。
タネ袋にある花色や咲く時期をよく見て選んでください。
栽培場所・用土
生育期間を通して、風通しのよい日向で、よく育ちます。
鉢植えの場合、赤玉土6:腐葉土4程度の配合土か草加用培用土に植え付け、遅くタネ蒔
きしたものは、霜が降りるようになったら、夜間は室内に取り込むと長く花が咲き続けます。
庭植えの場合、水はけがよければ特に土質を選ばずによく育ちます。極端に水はけが悪いようであれば、川砂などを混ぜて水はけをできるだけ良くしてください。
タネ蒔き
基本的に、早咲きのタネは4~5月に、遅咲きはのタネは6~7月にタネを蒔きます。秋にならないと開花しない晩生品種を早い時期にタネ蒔きすると、開花する秋までに草丈が高くなりすぎるので、8月に入ってから蒔くとよいでしょう。
草丈の高い遅咲き種を9月上旬頃に蒔くと、草丈が低いままで花を咲かせるので、5号鉢で10株ほど密に植えると見栄えがします。
タネは、1か所にタネを3~4粒ずつまきます。夏まきする場合は20~30cm間隔とします。秋まきでは10~15cm間隔にし、株間を詰めてまくとよいでしょう。
肥 料
少ない肥料でもよく育つので、肥料の施しすぎは禁物です。
特に庭植えでは、肥料を施しすぎると非常に大きくなってしまいます。元肥として緩効性化成肥料(N-P-K=6-40-15)を施すだけで十分です。
鉢植えの場合は、逆に肥料が不足しがちになります。生育の様子を見ながら、緩効性化成肥料(N-P-K=10-10-10)を置き肥し、さらに液体肥料(N-P-K=6-10-5)を施しましょう。
※窒素分の多い肥料を与えすぎると、草丈ばかりが伸びて、倒れてしまいます。
肥料はリン酸・カリ分の多い液肥を月に2回施します。花が咲きはじめたら、肥料は控えてください。
肥料のN-P-Kとは |
窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)の3つを含んだ肥料を複合肥料と呼び、窒素・リン酸・カリウムのNーPーKのように記載されています。 例えば9-9-9はそれぞれが9%ずつ含まれていることを意味し、合計が30%以上のものは「高度化成肥料」と呼ばれます。 |
水やり・お手入れ
【水やり】
鉢植えの場合は、生育期間を通して、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
庭植えでは、雨水がかかる場所では、ほとんど水やりの必要はありません。
【摘 心】
5月から8月にかけて摘心を繰り返して育てると、草丈を低く仕立てることができます。
【支柱立て】
草丈が高くなると倒れやすいので、6月から11月ごろに適宜支柱を立てましょう。また、わざと茎を倒すとわき芽が発生します。これを伸ばして、低い位置で花を咲かせることも可能です。
病害虫
【病気:うどんこ病など】
粉をまぶしたようになるうどんこ病は、4月から11月に、風通しと日当たりが悪い場所で発生します。特に涼しくなる9月から10月に多発する傾向があります。
【害虫:アブラムシ類、ヨトウムシ類、シャクガ類】
アブラムシ類は4月から11月に、チッ素過多の株や、風通しの悪い場所で多発します。同じ時期、ヨトウムシ類やシャクガ類が新芽や若葉を食害します。見つけしだい、取り除きましょう。
コスモスの花言葉
- 画像出典:http://blogs.yahoo.co.jp/
- 画像花名:オレンジキャンパス
- 画像場所:広島市植物公園
- 画像案内:広島市植物公園
【花言葉】全体=乙女の真心
- 赤色=愛情
- 白色=優美
- 桃色=純潔
花名はギリシャ語で「調和・秩序・美しさ」という意味で、この花の整った姿や、群れ咲く様子の美しさに由来しています。また、清潔感のある花姿や、繊細さを感じさせる細く裂けた葉は「乙女の真心」の花言葉にピッタリです。
まさに、純粋無垢の固まりのようなコスモスですが、栽培はそんなに難しくなく、特別純粋な人間でなくても比較的、簡単に育ってくれます。仮に、邪心を持って育てたとしても、育った花姿を見たら、「乙女の真心」を感じて、純粋な心を取り戻せるかもしれません。
是非、育ててみてください。
コスモスの育て方と花言葉
【夏~秋に咲くガーデニング草花】のまとめ
コスモスの花は、ピンクや白に加えて濃赤、黄やオレンジ色、複色が登場し、年々カラフルになっています。性質はいたって丈夫で、日当たりと風通しがよい場所であれば、あまり土質を選ばずに育ちます。
ですから、あまり手間のかからないガーデニング草花として、おすすめです。
群生するコスモスは見ごたえありますが、自宅の庭やベランダに、ひっそりと存在するコスモスもいいですよ!
※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。
※花言葉や花名の由来はさまざまに表現され、紹介されています。他で紹介する花言葉と異なる場合もあります。