夏の酷暑に耐える草花選び
夏のガーデニングは、草花選がポイントです。とにかく最近の日本の夏は、気温40℃近くまで上がり酷暑となる日がつづくので、暑さ対策として草花を守るにも限界があります。
夏の暑い時期に花ガラ摘みや水やりなど、日に何度も庭先に出なければならない、こまめなお手入れを要する草花では、育てる人間がまいってしまいます。
ですから、もともと耐暑性があり、極力手間のかからない草花を選ぶことが大事です。
イラスト:http://tabeegarden.blogspot.jp/
目次
夏場のガーデニング対策と おすすめ草花
- 【暑さ対策】
一般的に植物は30℃を超えると傷みやすく、生育が抑えられます。特に鉢植えは土の量が少ないため、鉢の中の温度が上がって植物の根が傷みます。二重鉢や打ち水などをして鉢土の温度を上げない工夫が必要です。 - 【日よけ対策】
過度な光線を受けると葉焼けを起こします。特に林床に育つ山野草や洋ラン、斑入葉の植物は、強光線に当たると葉が茶色に変色し、傷んだ葉は元に戻らず、その後の生育にも影響します。遮光ネットなどで夏の強い日差しを避けるようにしてください。 - 【雨・風対策】
梅雨時期は高温多湿で株が蒸れやすいうえに、日照不足から徒長して姿が乱れるので、切戻して蒸れを防止してください。また、ベランダなどに鉢を直接置かないで、ポットフィートなどをかまし鉢底を浮かせ空気の通りがよくなるよう配慮してください。
台風などの強風の場合、吊り鉢の落下や鉢植えの転倒などで、思わぬ事故が予想されます。天気予報を確認し、鉢物は屋内へ取り込むなどして、十分配慮してください。
耐暑性があり、水を欲しがらない草花 4選
栽培のポイント
耐暑性があるといっても、鉢植えの場合、暑さに対する気遣いが必要です。
地面の暑さが伝わらないように、鉢の下にポットフィートを敷いたり、鉢を置いたテラスには、打ち水をするなど、気温上昇には配慮してください。
また、水やりは気温が上がらない朝のうちに、タップリと鉢底から水が出るまで与へ、もし、夕方に帰宅してグッタリしていたら、日陰に移動して、鉢ごと水の入ったバケツにつけてあげてください。
カラジウム
半日陰向きだが、日向に植えられるタイプも流通しているようです。
ヒポエステス
葉色の異なるものを寄せ植えすると、カラフルで美しいです。
ストロビランテスディエリアナ
出典:http://blog.goo.ne.jp/
葉色の美しさを楽しめます。
ペンタス サマースター
赤花で葉に美しい斑が入ります。
手間のかからない草花 4選
栽培のポイント
夏本番前になるべく大きめの鉢(8号鉢以上)に植付けて自宅の環境に慣らしておいてください。また、十分な元肥や活力剤などを与え、体力のある充実した株に育てておくようにしてください。
トレニア
涼しげな青い花で、花ガラ摘みに神経質にならなくても次々に花を咲かせ、半日陰でも元気に育ちます。
グラジオラス
コンテナでも植えっぱなしで、毎年花が咲きます。また、葉も特徴あり魅力的です。
ベゴニア ワッパー
出典:http://gardening-sb.jugem.jp/
乾燥に強く、1株あたり直径24㎝以上の鉢に緩効性肥料を十分に入れ、暑くなる前に育て始めるとダイナミックな大きさに育ちます。
マンデラサンパラソル
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/
関東より西なら初夏~初冬まで休みなく咲き続け、つるが伸びてきたら支柱に絡ませて育てます。
夏のコンテナ草花【酷暑のガーデニングおすすめ植物 8選!】のまとめ
夏に強いローメンテナンスの植物を紹介しましたが、全くメンテナンスがいらないというわけではありません。
植物の育て方でもっとも大切なことは、その植物が『元気に生育する場所で育てる』ことと『植えつけ後にスムーズに生育する時期に植える』という基本を間違わないこと、そして育てている植物を、気遣うことです。
酷暑のなか大変ですが、庭に目をやり、夏バテぎみの植物を見つけたら、助けてあげてください。
※栽培方法、草花の生態については、環境により異なります。また、草花の利用方法など個人的な見解・解釈もありますこと ご了承ください。
【参考書籍】
- 主婦の友社 園芸ガイド2015[夏・特大号]
- 成美堂出版:はじめてのコンテナガーデン
- 株式会社西東社:これだけは知っておきたい園芸の基礎知識