ガーデニングは育てる環境と植物の特徴を知ることが大事!
植物は、さまざまな特徴から、いろいろなグループに分類されますが、花や葉、果実を鑑賞する目的で栽培する場合は園芸的な分類をしています。
これは植物学的な分類とは異なり、栽培する環境などに基づいた分類で、生存期間の長さや栽培の共通性から「一・二年草」「多年草・樹木」に大別されるほか、多肉植物・観葉植物・ラン類など用途による分類もあります。また、草か木で分けることもあります。
こうした植物の分類と育てる環境、あるいは用途別に、草花や庭木などを下記に紹介していますので、ガーデニングの参考になれば幸いです。
一年草
一年草は、タネを蒔き発芽してから開花して結実するまでのサイクルを一年以内に終えます。
タネを付けた後は枯れるので、毎年、タネや苗から新たに育てることになります。
(本来は多年草でも日本の気候には適応せず、一年草として扱うものもあります。)
多くの種類を植えたいなら、市販の苗を利用するのが便利です。しかし、タネから育てて植物のライフサイクルを実感するのも、また違った楽しみがあります。
一年草は種類が豊富で、色替わりや新種も多く出回るのが魅力です。開花期も長く、次々と花が咲くものが多いのでガーデニングには欠かせません。
一年草には、春にタネを蒔いて、夏~秋に花が咲き冬が来るまでに枯れる「春まき一年草」と、秋にタネを蒔き、翌春に花が咲いて夏までに枯れる「秋まき一年草」があります。
春まき一年草16選
秋まき一年草14選
多年草
多年草は、2年以上に渡って生育する草本性の植物です。
多年草には、春から秋にかけて花を咲かせ、冬になると茎葉が枯れて根だけ残って、春にまた芽を出す「宿根草」や、暑さや寒さなど生育に適さない環境を耐えるために地下部を肥大させて過ごす「球根植物」などがあります。
宿根草
宿根草は「根が宿る」というように、冬や夏に地上部が全て枯れても、株の根元は残っていて、活動期には目覚めます。(地上部が枯れずに、冬を越すものもあります。)
当然、一年草とは違い、成長しながら毎年同じサイクルを繰り返すわけですが、ある程度の管理方法を知らなければ、一年草と同じ状態になります。
宿根草に限ったことではありませんが、気に入った花を購入する前に、その植物の性質を知り、栽培や管理の仕方を知ることが大事かと思います。
夏から秋に咲く宿根草13選
冬から春に咲く宿根草12選
球根類
球根類は見栄えのする立派な花が多いうえに、発芽率が高く育てやすいのが魅力です。
土でも水でも手軽に栽培できる、それが球根の魅力です。
毎年、春と秋に植え込めば美しい花を咲かせることができます。花の開花時期や、栽培方法など少しの基礎知識とチョットしたお手入れで、だれでも簡単に育てることができます。
すくすく育つ花姿はガーデニングの楽しさを実感できます。
球根の花14選
秋植え春咲き球根6選
樹木
【草と木の違いは?】
植物の茎の中には維管束(いかんそく)という水分や養分の通り道があり、主として水の通路になる道菅部がよく発達して、堅く丈夫な茎(木部)をもつ植物を【木本(もくほん)】といい樹木として扱います。それに対して、道菅部があまり発達しないで柔らかい茎のある植物を【草本(そうほん)】といい草として扱います。
シンボルツリー
中高木となると、手軽に楽しめるガーデニングというわけにはいきませんが、植えた樹木が大きく成長するにつれ、時の経過が感じられ いいものです。
シンボルツリーとして存在感を出すまでには、少し時間はかかりますが、家族の一員として高木を育ててみてはいかがでしょうか。
高木10選
半日陰で育つ高木7選
中低木の庭木
庭の限られたスペースに樹木を植栽する場合、木の成長を抑えるなどして、周囲の環境や用途に合わせた樹形づくりが必要になります。
仕立て方には、自然風や人工的など様々ありますが、木の持ち味を生かして形をつくることが重要であり、また それがガーデニングの楽しみでもあります。
中低木24選
半日陰で育つ常緑低木10選
花木12選
果樹
普段の暮らしの中で、もぎたての果実をそのまま味わえる果樹栽培。
一般的にガーデニングは草花を楽しむものですが、食べて楽しめる果樹栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ただし初心者の方が、いきなりの果樹栽培は難しいです。基礎的な知識を身につけ、各家庭に合った果樹を選定し栽培してください。
つる性
つる性の植物は、庭の自然な雰囲気づくり最適です。
つるが自然に絡まるタイプと、トレリスや支柱に誘引するタイプがありますが、いずれのタイプも あまりに放って置くと、自然な雰囲気が行き過ぎて庭の印象を悪くしてしまう恐れもあります。
育てる つる性植物の特徴を理解し、つるの伸びる姿をイメージしながら、こまめに管理することが大事です。
つる性植物11選
半日陰で育つ/つる性植物7選
草丈の高い草花
草丈が高く育つ草花は よく目立つため、植えこむ場所によっては庭の雰囲気や印象が違ってきます。当然ながら、あまりに無計画に植え付けると雑然としてしまい、庭の印象を悪くしてしまう恐れもあります。
ガーデニングを楽しいものにするためにも、草丈を考慮して事前に計画することが大事です。
草丈の高い草花15選
草丈50㎝~100㎝の草花30選
半日陰で育つ/草丈の高い草花14選
草丈の低い草花/グランドカバー
草丈30㎝程度の低く育つ草花は、花壇の縁や玄関のアプローチ際などに植えるのに適します。また、育てるものによってはグランドカバーとしても使えます。
下記に紹介する草花は、こんもり まとまるタイプや横に広がるタイプなどもあります。
花が咲く頃をイメージして、好みに合わせて植え付けるのも楽しいです。
草丈の低い草花30選
半日陰で育つ/草丈の低い草花12選
グランドカバー
ガーデニングの悩みのタネの一つに雑草対策があります。
人の意に反して、生い茂る植物を「雑草」と言いますが、一般的に「雑草」と呼ばれる植物は繁殖力が強いため、防除はなかなか大変です。
薬剤を使う方法もありますが、他の植物の影響を考えると、なかなか使えません。
そこで、庭土に当たる日光を遮断し、雑草の生長を抑える方法としてグランドカバープランツがお薦めです。
グランドカバー8選
芝張り
庭づくり/管理
簡単に美しい花壇を作るコツは、なるべく花を絶やさないような植え替えのプログラムを組むことです。
咲いている期間が長く、丈夫で手がかからない花を中心にローテーションを組み、間や側面には花期の短い球根類などアクセントになる美しい草花を組み合わせるのが理想的です。
ホームセンターなどで衝動買いのような草花の購入は、かえって庭の見た目を悪くしてしまいます。品種ごとの開花時期を考慮し1年中、花を楽しめるプランを考えてください。
庭花壇の作り方
管理と草花選び
害虫対策
土と肥料
ガーデニングされている草花が、存分に根を拡げ、水や養分を十分に吸収するためには、その植物に適した土が必要です。
土と言っても種類は様々ですが、基本となる土は、大きく分けて天然用土・植物性用土・人口用土の3つです。
ガーデニングは、土の種類と性質を知ることも大事です。
土選び・土作り
用土・肥料の種類と使い方
鉢・プランターにおすすめの植物と管理
鉢やプランターの形はいろいろなものが市販されているので、目的に応じたものを選ぶようにします。形はもちろんですが、材質のよっても管理法がかなり変わってきます。
プラスチック製の鉢は、鉢土が乾燥しずらいのですが、素焼きの鉢はとても乾きやすいので、水やりに注意が必要です。また、根がまっすぐ下に伸びる植物は深めの鉢を選ぶなど、育てるものに合った器を選ぶことが大事です。
季節ごとの鉢花
鉢植えだと簡単に置き場所を移動できるので、寒さに弱い植物は冬の間、室内や軒下などに取り込むことが可能です。また、夏の間の強烈な西日を避けるための移動も簡単です。
庭がない場合や、あまり日が当たらない庭、庭土があまりよくないなどの場合も、鉢やプランターに植えることによって、植物を育て楽しむことができます。
早春の鉢花13選
春から初夏の鉢花20選
夏から秋の鉢花20選
冬の鉢花20選
狭小スペースで楽しむガーデニング
鉢やプランターを利用すると、庭が無くても、アプローチ、テラス、ベランダ、窓辺、室内など、どんな場所でも花が楽しめます。
ハンギングバスケットの作り方
狭いベランダでガーデニング
マンション住まいのガーデニング
室内での花の管理
プランターにおすすめの野菜とハーブ
プランターなら、手軽に野菜づくりを楽しめます。また、ハーブは花との寄せ植えにも最適です。
野菜やハーブも基本的には草花と同じですが、野菜を育てるプランターは、草花よりも大きめのタイプを選ぶのが成功のコツです。支柱を立てる場合もあるため、プランターの深さもある程度必要です。
野菜のプランター栽培
ハーブのプランター栽培
誕生花と花言葉
誕生花と花言葉は、大切な人に花を贈るときによく利用されますが、この誕生花と花言葉を知って草花を育ててみるのも楽しいのでは・・・。
誕生花
花言葉から花を探す
中世のヨーロッパでは、花言葉は、男女がお互いの気持ちを確かめるのに大事な役割を担っていたようです。日本人の気質からすると、気恥ずかしい行為ですが、花言葉を知り、その言葉通りになることを願うなら、花言葉を花選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
愛妻へ贈る花
家族の幸福を願う花
恋する気持ちを贈る花
想いを贈る花
愛を贈る花
贈答用の花選び
お花をプレゼントするときには、プレゼントされる相手の置かれている状況や気持ちを考えることが大切です。
せっかくの お花を喜んでもらうためにも、状況別のマナーについて知ることも大切です。
お花をプレゼントするタイミングとマナー
ガーデニング草花・庭木 選びの参考に!
【植物を手にする前の予備知識】のまとめ
どんな庭にするにしても、まずは庭の広さ、日当たり条件、土の状態を知ることが大事かと思います。
日当たり状況は、1日の中でも朝、昼、午後と時間の経過とともに変わります。どの時間帯にどのくらいの時間、日が当たるかを調べます。また、夏は日なたでも冬は日陰になるなど、季節によって変わる場合もあるので注意しましょう。
植物が うまく育たない原因の多くは、庭土が栽培に適さないことにあります。植物を植える場所は、栽培に敵した土に改良しましょう。
※栽培方法、草花の生態については、環境により異なります。また、草花の利用方法など個人的な見解・解釈もありますこと ご了承ください。
【参考書籍】
- 成美堂出版:はじめてのコンテナガーデン
- 主婦の友社:「園芸店で買った花」をすぐ枯らさない知恵とコツ
- 株式会社西東社:これだけは知っておきたい園芸の基礎知識
- 株式会社永岡書店:初めての人でもよくわかる庭づくり
【参考サイト】