花のある室内ガーデニング
室内を素敵に見せる美しく咲いた花は、できるだけ長く楽しみたいですよね。チョットした管理で、花を元気に育てることができます。花咲く植物の素敵な状態を保つためには、植物の状況をよく見て、常に最適な環境にしてあげることが大切です。正しい知識と、こまめなお手入れで、美しい花を咲かせましょう。
目次
室内ガーデニングの基礎知識
草花の置き場所に注意!
鉢植えを室内に置く場合、室内の温度や湿度、日光の当たり具合などによって生長を妨げることがあります。元気に育てるためには、1日5~6時間程度、直射日光のあたる場所に置いて、鉢植え全体に光が当たるようにしてあげましょう。また、室内にたまるホコリにも注意しましょう。毎日の掃除の際に軽くはたきがけをしてホコリを取り除き、月に1度程度は植物全体に水をかけて汚れを流し落としてください。
- リビングでの置き場所=鉢植えをリビングに置く時は、エアコンの風やストーブの熱風、テレビの上など電気熱が影響しない場所を選んでください。南向きの部屋など、日光が当たりすぎる部屋の場合は、カーテン越しに光を当てる程度でも十分に育ちます。
- 一ヶ月ごとに植物の場所を移動=光があまり当たらない場所に置いている場合、一ヶ月に1度のペースで植物の置き場所を変え、日光に当ててください。
- 窓辺の植物は1週間ごとに90度回転=窓辺に植物を置いている場合は、1週間ごとに90度ずつ鉢を回して、光が平均的に当たるようにしましょう。
水やりのタイミングを知る!
水やりは植物に水分を与えるだけでなく、鉢の中に新しい空気を送り込むための大切な作業です。基本的に鉢土が乾いていれば、たっぷりと、鉢底から水が流れ出るまで与えます。しかし、しっかりと水やりをしているつもりなのに、いつの間にか葉先が枯れてきたり、花がしおれてきたり・・・。草花の危険信号に気づいたら素早く対処しましょう。
水やりが多い場合
- 花がカビてきて、落ちる。
- 葉が垂れ下がり、腐ってくる。
- 下の葉から黄色に変色して落ちてしまう。
- 根の先から痛み根腐れを起こす。
水やりが少ない場合
- 花がしおれて、落ちる。
- 若い葉の先から黄色くなり、枯れる。
- 葉がしおれて垂れ下がる。
- 根毛の先から枯れ始め、根全体に及ぶ。
危険信号の対処法
- 乾きすぎの状態の場合=まず枯れた部分を切り取り、用土に水をたっぷりと与えます。それでも水をはじいてしまう場合は、バケツに水をため、鉢ごと根元まで水に浸してください。土が水に馴染んできたら通常の水やりに戻し、葉が元気になるのをまちます。
- 水分過剰の状態の場合=地際部まで腐っていなければ、水やりを減らし、土に含まれている水分を排出するよう、鉢底の穴に布を差し込み下へ水分が染み出るようにします。また状況にもよりますが、新しい土に入れ替えて根付くのを待つ方法もあります。
水やりの基本
- 水やりの時期:植物はしおれた状態が長く続く、あるいは弱ったり元気になったりを繰り返すと少しずつ痛んできます。植物の痛みを防ぐために、こまめに土の中を触り鉢土が乾いていたら水を与えるようにしましょう。
- 水やりの目安:鉢植えやプランターの水やりは、鉢底の穴から水が出始めるまでたっぷりと与えます。花壇や植木も同じで、土の中へ水分が十分に行きわたるように与えてください。水やりは夏は1日に1~2回・春と秋は1~2日に1回・冬は3日に1回が目安ですが、気温が高い時期、特に夏場は日中を避けて午前中に行うといいでしょう。
- 上部からの水やり:先の細いジョウロで、土の上からたっぷりと与え、鉢底の穴から流れ出る水は必ず捨ててください。
- 鉢皿からの水やり:鉢皿に水を与え、根元から水を吸収しますが、常に水を溜めておくと根腐れの原因になるので、鉢皿の乾燥時期をみて水を与えてください。
花の管理法
寄せ植えの場合などは、生長の良すぎる株があると他の植物に影響するため、伸び過ぎた枝や葉をバランスよくカットします。これを切り戻しといいます。
花が咲くと種子ができ、養分が種子に取られてしまい株そのものが弱ってきます。それを防ぐために、咲き終わった花はまめに取り除くようにしましょう。これを花ガラ摘みといい、灰色カビ病などの予防になります。花によって花ガラ摘みの方法は異なるので、花の咲き方に注意して行うようにしてください。ただし、葉は光合成や球根の肥大に必要なので、開花後も必ず残し、自然に枯れてから刈り取るようにしましょう。
留守中の水やり方法
数日間家を空ける場合は、ペットボトルや布を使ったさまざまな方法があるので、最適な方法を選んでください。特に注意すべき点は植物の置き場所です。夏場などは日なたに置くと水が温まって根を傷める原因になるので日陰や北向きのベランダに、室内なら通気性の高い場所に置くようにしましょう。
季節ごとの鉢花/紹介記事
鉢植えだと簡単に置き場所を移動できるので、寒さに弱い植物は冬の間、室内や軒下などに取り込むことが可能です。また、夏の間の強烈な西日を避けるための移動も簡単です。
庭がない場合や、あまり日が当たらない庭、庭土があまりよくないなどの場合も、鉢やプランターに植えることによって、植物を育て楽しむことができます。
自宅の室内で花を長持ちさせる方法!のまとめ
室内の植物はあなただけが頼りです。美しく長く生きるための環境を心がけてください。
植物は期待に応えて、あなただけのために、きっと美しい花を咲かせることでしょう。
※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。
【記事参考】
- 成美堂出版:はじめてのコンテナガーデン
- 主婦の友社:「園芸店で買った花」をすぐ枯らさない知恵とコツ
- 株式会社西東社:これだけは知っておきたい園芸の基礎知識