プランターで有機野菜を育てよう!
プランターなら手軽に有機野菜づくりを楽しめます。日当たりと風通しがよいことは必須条件ですが、野菜も基本的な育て方は草花と同じです。ですから、野菜のプランター栽培は、花と寄せ植えにして、収穫するまではカラーリーフとしても楽しめます。
観賞するだけではない、ちょっと摘まんで食べられるベジタブルガーデンを始めてみてはいかがでしょうか。
目次
プランターで野菜を育てる準備
画像出典:【楽天市場】Nicocoプランター菜園EnjoyShop
育てる野菜の種類によって、必要な日照条件は異なりますので、まずプランターを置く場所の日照時間を考慮し、育てる野菜を選定することが大事です。例えば、実を食べるトマトなどは、1日6時間以上の日照時間が必要ですが、そこまで、日照時間が望めない場合は、葉もの野菜のレタス・ホウレン草などを選定して育てます。
【土選び】
農薬や化学肥料を使わずに野菜を育てるには、赤玉土に腐葉土や堆肥など配合した、微生物が豊富で通気性が高いフカフカの土が理想です。しかし、このような土を自分で配合して準備するのは大変ですので、市販の有機栽培用の培用土がおすすめです。
【プランター選び】
野菜が根をしっかり伸ばして生長できるように、十分な大きさと深さのあるプランターがおすすめです。大きなプランターなら、水切れもしにくく、栽培の成功率が高くなります。材質は木製、テラコッタ、プラスチックなど、どれでもOKですが、深さ25cm 以上のものがおすすめです。
【置き場所】
日当たりは重要ですので、日照条件のよい場所を選んでください。ベランダに置く場合など、季節によって、日の入り方が違う場合は、状況に合わせて台に乗せるなどの工夫が必要です。また、プランターや鉢をぎっしり並べると、風通しが悪くなるので、できるだけシンプルにスッキリした感じで置くようにしてください。
プランター野菜おすすめ12選:紹介
ミニトマト栽培のポイント
画像出典:【ミニトマト栽培まとめ】FARMきんた
花が咲き始めた頃の苗を購入してください。大きめのプランターに植えれば、夏中収穫できます。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月上旬。苗は株間25~30㎝あけて植えつけます。トマトは茎が高く伸びるので、深めのプランターを利用してください。
- 【支柱立て】=茎のそばに1本まっすぐ支柱を立てて、茎と支柱を紐で8の字に結んでください。
- 【わき芽かき】=主枝と本葉の間からわき芽が出るので、すべてのわき芽を取り、主枝を伸ばします。わき芽は次々に出るので小さいうちに取ってください。
- 【摘 芯】=花房が5~6房つき、主枝が支柱の高さに達する頃、摘芯します。実がつきはじめたら月2回ほど追肥します。
- 【収 穫】=収穫は6月~9月。実が赤く熟したものから、1個ずつ収穫します。
トウガラシ栽培のポイント
苗を植えつければ、ほとんど失敗なく栽培できます。夏に実がつき、秋には真っ赤に熟します。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月。本場4~5枚くらいの苗を、株間を20cm程度あけてプランターに植え付けます。
- 【支柱立て】=茎のわきに1本、まっすぐに支柱を立て、紐で茎を結びつけます。
- 【わき芽かき】=主枝とわき芽1本の2本仕立てにして、他のわき芽はかきます。
- 【収 穫】=収穫は7月~10月。白い花が咲き、花の後に実がつきます。実の青いうちに青唐辛子でも利用できます。実が赤くなったらヘタ部分を切って収穫しますが、茎から長めに切って吊るし、乾燥させて利用するとよいです。
※中のタネを翌年まいてもよいです。ただし、タネを取り出すときは目など擦らないように注意してください。
ナス栽培のポイント
画像出典:Hanna-papaの菜園日記:プランター秋茄子栽培
ナスは夏から秋まで、次々と実をつけます。収穫期が長いので、追肥と水やりをしっかり行ってください。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月上旬。本葉が4~5枚まで育っている苗を、株間25~30㎝あけて植えつけます。
- 【支柱立て】=株のそばに1本まっすぐ立てて、支柱を紐で結びます。
- 【わき芽かき】=主枝と最初の花のすぐ下とその下のわき芽を残して3本仕立てにするとよいです。他のわき芽は、すべて取り除いてください。
- 【追 肥】=開花後は、肥料を2週間1度与えてください。
- 【収 穫】=収穫は6月下旬~10月。品種にもよりますが、開花後20~25日くらいから収穫できます。
ピーマン栽培のポイント
画像出典:ピーマン調子良い~ECOGUERRILLA blog
暑さに強い夏野菜なので、日当たりのよい場所で育ててください。1株が大きくなるので、大きめのプランターで1本植えるのが、おすすめです。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月上旬。本葉7~8枚まで育った苗を、プランターに植え、たっぷり水やりしてください。
- 【支柱立て】=実がたくさんつくので、重みを支えるためにも支柱が必要です。株の回りに3本の支柱を立てて、支柱の上で結びます。主枝を支柱に誘引して紐で結びます。
- 【わき芽かき】=主枝とわき芽1本の2本仕立てにして、他のわき芽はかきます。花がついてきたら、月2回ほど追肥します。
- 【収 穫】=収穫は6月下旬~10月。実の大きさを見て、開花から15日くらいで収穫できます。
キュウリ栽培のポイント
画像出典:プランター栽培|悠々日記
- 【植え付け】=苗の植えつけは4月下旬~5月上旬。春にキュウリの苗が出回るので、茎が太く本葉が4~5枚出ているものを選びます。2株以上の場合は、株間を30㎝とります。苗を植えたらたっぷり水やりしてください。
- 【わき芽かき】=下から5節めまでの、わき芽はかきます。
- 【支柱立て】=ツルが出たら支柱を立てて誘引します。(ネットを立ててもOK)支柱の高さまで伸びたら先端を摘芯します。月に2回ほど追肥します。
- 【開 花】=実がつくのは雌花です。キュウリは受粉しなくても実が大きくなる単為結果の植物です。
- 【収 穫】=収穫は6月~8月。ほどよい大きさで収穫してください。
ゴーヤ栽培のポイント
画像出典:ゴーヤ栽培日記:♪バッハ・カンタータ日記
高い支柱ネットを張って葉を誘引すれば、葉が茂って、夏の暑さをしのぐグリーンカーテンにもなります。
- 【タネ蒔き】=タネ蒔きは4月。タネは、ポットに一粒ずつ蒔きますが、蒔く前に、とがっている方の先端を爪切りなどで1~2㎜切ってから一晩水につけると、発芽率が高くなります。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月。苗は本葉が3~4枚出たものを植え付けますが、ツルが伸びて大きく広がるので、40~50㎝程度のプランターなら1株でよいです。
- 【支柱立て】=支柱を立ててネットを張り、ツルを這わせます。月に2回ほど追肥します。
- 【人工授粉】=雌花が咲いたら雄花を摘んで、雌しべに雄しべの花粉を付けて人工授粉させます。
- 【収 穫】=収穫は7月~9月。雌花の後に実がなり、大きくなったら収穫です。
シソ栽培のポイント
画像出典:ベランダ菜園 しそ栽培:Hanna‐papaの菜園日記
初夏から苗が出回るので、そのまま植えつければ秋まで収穫できます。晩夏は花がつき穂ジソも楽しめます。半日陰でも栽培できます。
- 【タネ蒔き】=タネ蒔きは4月。タネから育てるなら、ビニールポットに2粒ずつ蒔き、発芽して育ちがよいほうを残して1本に間引きます。
- 【植え付け】=苗の植えつけは5月。苗は本葉が4~5枚出たものを植え付けます。株は大きくなるので、20~30㎝径の鉢なら1株で十分です。
- 【摘 芯】=先端を切ると、その下のわき芽が伸びて葉が増えます。葉が混み合ってきたら、伸ばしたい芽を決め、伸ばす芽のすぐ上を切ります。
- 【収 穫】=収穫は7月~10月。葉を1枚ずつ切って収穫します。追肥して秋まで管理すると、花穂や穂ジソも収穫できます。
ホウレンソウ栽培のポイント
画像出典:家庭菜園 簡単野菜栽培で大収穫!
ホウレンソウは冬の寒さにあたったほうが、味も栄養価も増すので、本来の旬である冬に育てるのがおすすめです。プランターでつくって新鮮なうちに収穫すると、葉がやわらかく美味しく食べられます。
- 【タネ蒔き】=タネ蒔きは9月~10月。土に深さ1㎝の蒔き溝をつけて、たっぷり水を含ませ、タネを1列にスジ蒔きします。軽く土をかけて押さえ、水やりします。
- 【間引き】=双葉が出そろったら、葉が重ならないように少しずつ間引いてください。
- 【土寄せ】=草丈が10㎝近くになった頃、周りの土を軽く耕すように中耕して、土寄せをします。このとき、追肥をするとよいです。
- 【収 穫】=収穫は12月~2月上旬。15㎝以上になったら、根の上で切って収穫してください。
リーフレタス栽培のポイント
画像出典:まあくんのなんでも体験記。
葉がやわらかく、巻かないタイプのレタスです。プランターでも簡単に栽培できるので、初心者にもおすすめです。
- 【タネ蒔き】=春蒔きは2月下旬~3月上旬・秋蒔きは8月上旬。春蒔き・秋蒔きの年2回の栽培ができます。タネ蒔きはビニールポットに5~6粒ずつ蒔き、覆土は薄くして、たっぷり水やりします。発芽したら、よい芽だけを育てて苗にします。
- 【植え付け】=春蒔きは4月・秋蒔きは9月。何株か並べて植えるなら、株間を10~15㎝程度とって植えつけます。
- 【収 穫】=春蒔きは5月~6月・秋蒔きは10月下旬~11月上旬。株が大きくなってきたら、使う分だけ葉を収穫します。株の外側から1枚ずつ切り取るようにすると、いつでも新鮮な葉が収穫できます。
ワケギ栽培のポイント
画像出典:家庭菜園 簡単野菜栽培で大収穫!
細い青ネギの一種で、球根のような種球を植えて育てます。発芽しやすく、虫もつきにくいので手軽に栽培できます。
- 【植え付け】=植えつけは8月~9月上旬。種球を1個ずつに分けて、5㎝間隔に2~3個ずつ、とがったほうが見える程度に浅めに植えつけ、たっぷり水やりします。
- 【収 穫】=収穫は10月~11月。葉が伸びてきたら、分岐している上の部分を切って収穫します。収穫後に追肥しておけば、何度か収穫できます。
ミニ・ニンジン栽培のポイント
プランターでは短いミニニンジンがおすすめです。タネは乾燥に弱いので、タネ蒔き後に水切れさせないようにしてください。
- 【タネ蒔き】=春蒔きの場合は3月・夏蒔きの場合は7月~8月上旬。深さ1㎝の蒔き溝に、たっぷり水を含ませ、一直線にスジ蒔きします。指先でごく薄く土をかけ、手でおさえて土とタネを密着させます。タネが流れないよう、ハス口を付けたジョウロで水やりし、発芽までは水切れしないように注意してください。
- 【間引き】=発芽して本葉2枚の頃、株間が2㎝くらいになるように間引きます。葉が20cmくらいになったら2回目の間引きで、株間5㎝くらいにします。
- 【収 穫】=春蒔きの場合は7月~8月上旬・夏蒔きの場合は10月下旬~3月。間引きして大きさをチェックし、大きくなったところで収穫します。
ラディッシュ栽培のポイント
画像出典:薔薇幾度花 別館:FC2
『二十日ダイコン』とも呼ばれる小さな赤いダイコンで、生でサラダに最適です。栽培期間が短く、大きくならないので、小さめのプランターでも育てられます。
- 【タネ蒔き】=春蒔きの場合は3月上旬~5月・秋蒔きの場合は9月~11月。深さ1㎝の蒔き溝をつけ、1列にスジ蒔きします。軽く土をかけ手でおさえて、ハス口を付けたジョウロで、静かに水やりしてください。約1週間で発芽します。
- 【間引き】=双葉が出たら、間引きして株間を1㎝にします。生長に合わせて、混み合っているところから間引きしていきます。
- 【収 穫】=春蒔きの場合は4月下旬~6月・秋蒔きの場合は10月~11月。適度な大きさになったら割れないうちに収穫してください。
野菜の簡単プランター栽培
【おすすめ野菜12種と時期や育て方ポイントを紹介】のまとめ
自宅で野菜なんて、経験が無ければ、やりたいなぁ~と思うだけで、なかなか行動できないものです。しかし、ひとたび重い腰を上げて、野菜づくりに挑戦すると、これがなかなか面白くて、一生懸命になる人も多いようです。
自分で育てて、食べることの楽しさを是非とも味わっていただきたいです。
注意しなければならないのは、栽培途中で辞めてしまうことです。プランターに植え付けて、そのまま放置すると、見苦しくなり片づけるのも嫌になります。プランターや用土など、費用も掛かりますので、よく検討してから始めてください。
※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。
参考:はじめてのコンテナガーデン《成美堂出版》
コメント
底石は必用ですか。
コメントありがとうございます。
底石が、無くてもよく育つという話もあり、必ず底石が必要かと問われると、返答に困るところです。ただ、植物にとってプランター内は、露地にくらべて、厳しい環境です。
ですから、少しでも、プランター内の環境を良くする意味でも、底石、或いは底石の役目をするものは必要かと考えます。
なお、当サイトは、詳しい栽培方法や病気等について、栽培環境により異なる場合もあり、ご案内していません。
納得できるような返答が出来ないことご了承ください。
以上を返信とさせていただきます。セト様が育てるものが元気に育つことを祈っています。
夏野菜が終わったこの時期から、次 何かを植えるにあたって、プランターの土は入れ替えなければいけないのですかね?そもそも、その土を使えるんですかね?
コメントありがとうございます。
夏野菜の栽培いいですね!
土の再生方法はありますが、基本的にプランターの土は入れ替えた方がいいです。
土の再生については、下記サイトを参考にしてみてはいかがでしょうか。
http://hanagokoro.co.jp/btoc/life/1303
ビックフィッシング様の次に育てる野菜が美味しく育つよう祈っています。
追伸、当サイトは、詳しい栽培方法や病気等について、栽培環境により異なる場合もあり、ご案内していません。ご了承ください。