キュウリを育て 食べて夏を乗り切る!
季節を問わずいつでも食べられるキュウリですが、夏を代表する夏バテ防止野菜です。
ギネスブックには世界一栄養の無い野菜となっているようですが、真夏の食欲不振には、もってこいの夏野菜です。しかも、育てやすく初心者には人気の家庭菜園向け野菜です。栽培には移植栽培と直まき栽培がありますが、ホームセンターなどでポット売りされた苗での移植栽培が簡単で確実です。
キュウリを作って食べて猛暑をのりきる!
キュウリの植付け時期は4月上旬~7月下旬で収穫時期は6月上旬~9月下旬です。
一般的な品種は【南極1号】【北星】【リクエスト】【ステータス】です。
また食感の良い品種として【近成四葉】【さちかぜ】【四川】【夏すずみ】【夏さんご】【さちなり】などがあります。
初心者の方は【夏すずみ】【南進】【北進】などの品種で、カボチャの苗を利用して接ぎ木苗を植えると栽培しやすいです。
キュウリ栽培の土づくり
- 植付けの2~3週間前に1㎡あたり石灰150gを全面にまいてよく耕します。
- 植付けの1~2週間前に1㎡あたり堆肥5kg・油かす・100g・化成肥料100~150g・魚粉60gを全面施肥(植付け地表面に散布)し、畝立てをします。
- 畝は東西へ横に細長く作り、一条植え(一列に植えること)で幅1m程度が一般的です。
- 畝の高さは水はけの良い所は平畝(高さ5~10㎝)とし、水はけの悪い所は高畝(高さ20~30㎝)とします。
- 黒色のマルチ(地表覆うシート)を敷くと、土の乾燥や硬化を防ぎ、除草効果・病気予防になります。
※土作りについては地域条件により、異なります。
キュウリの苗選びと植付け
苗は本葉3~4枚の茎が太くしっかりしたものを選んでください。
植付けは根鉢より少し大きめの穴を50㎝程度の間隔で掘って水をたっぷり注ぎ、水が引いたら根鉢を壊さないように苗を穴に入れ土をかぶせます。そして、株元をかるく押さえるように植えてください。
植えつけ後につるが、からみつくよう長さ2m程度の支柱を立ててください。
良い苗の特徴
- 病気や害虫に侵されていない
- 茎の節間が短くて太く、しっかりしている
- 葉が大きくて厚く、色が濃い
- 子葉がしっかりしている
- ポットが大きい(根が良く張るため)
- 老化苗(古い苗)でない
- 接いだ部分(接ぎ木苗)が密着してしっかりしている
キュウリ栽培の注意点
- キュウリは結構つるが伸びるので、伸びたつるを麻ひもなどで結束し、支柱に誘引していきます。最初(株がまだ小さいとき)にキュウリの実がつくと、親づるが育たない為、5節目までの花とわき芽は摘み取るようにしてください。
- 雄花・雌花は1m程度の高さになるまで摘み取るようにし、主枝が1.6m~2m程度に伸びたら先端の芽を摘んでわき芽を伸ばし収穫量をふやしてください。
- 親づるの6節目以上から伸びた小枝つるは、根元から本葉2枚を残して、摘芯してください。
- 曲り果、しり太り果、しり細り果の原因は、養水分の過不足、日照不足また収穫後期なら、株が弱ってきた証拠です。キュウリの株全体を見て、(生育が悪くなったり、徒長したり、葉先の尖りが鈍くなっていたり…)適切な水やり・追肥を行ってください。
キュウリの収穫
最初の2~3果は、株を疲れさせないために若どりします。目安は長さ15cmくらいです。その後は長さ18~20cmで収穫します。
収穫が遅れると、どんどん大きくなって味が悪くなるので、早めに収穫してください。
【キュウリの手入れ 参考動画】
キュウリの健康効果
- キュウリ(生)に含まれるβ-カロテン=(100g中330㎍)
キュウリは淡色野菜ですが、表皮のグリーンにはβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれるカロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。体内では必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を発揮します。人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維持するために必要不可欠な成分です。 - キュウリ(生)に含まれるカリウム=(100g中200㎍)
カリウムは、余分なナトリウム(塩分)が吸収されるのを抑えるという働きがあります。そのため、カリウムは体内のナトリウム(塩分)を調整し、血圧を下げることにつながるといわれます。
塩分の多い生活習慣を送る中高年にとってカリウムは注目の栄養素といえるでしょう。
高血圧・むくみに悩む人は、普段の食事からカリウムの多い食品を知っておくことがポイントです。 - 体を冷やす働き
キュウリには体を冷やす働きがあると言われ、薬膳料理でも用いられます。
暑い夏が旬なだけに、熱くほてった体を冷ますのにキュウリが役立つと言うわけです。
河村通夫のらくらく園芸12年6月 キュウリの植え方 育て方 中華漬け
(キュウリの栽培流れと健康効果と調理方法)動画
キュウリの育て方と健康効果!のまとめ
キュウリに限らず植物栽培は、場所によって土壌や気候が違いますので、100%の栽培方法はありませんが、適切に苗を選定し、植えて、肥料と水を与え、摘芯して手入れを怠らなければ、必ずおいしいキュウリが育ちます。
今回ご紹介した内容が少しでも参考になれば幸いです。
- 参考=旬の食材百貨
- 参考=家庭菜園で簡単野菜作り
- 参考=タキイの野菜品種