半日陰で育つ【つる性植物】の利用法
ガーデニング草花の見た目がイメージどおりにいかない問題の一つが、庭を囲う塀です。
特に古いブロック塀や壊れたフェンスなどは、せっかく仕上げた美しい庭の見た目を半減させてしまう場合があります。
しかし、だからといって簡単に塀を作りかえることは出来ません。
そこで、あまり目にしたくない、古びた塀や囲いに、つる性の植物を絡めて、自然な感じで隠してみてはいかがでしょうか。
画像出典=http://blogs.yahoo.co.jp/
半日陰で育つ『つる性の植物』
【半日陰とは】
草花の栽培条件として『半日陰』という表現がありますが、『半日陰』のはっきりとした定義はなく、日照条件もいろいろな表現がされています。
しかし一般的な『半日陰』の日照条件としては、午前中の3~4時間ほど日が当たる明るい場所か、日中に木漏れ日が当たっている状態 としているようです。
ここでは、この『半日陰』で育つ、つる性植物を7種紹介しています。
当サイトが、ガーデニングの参考になれば幸いです。
アイビー
【花期・観賞期 周年】
観葉植物から公共緑化にいたるまで、非常に用途の広い植物です。 耐陰性の強い植物で日陰でもよく育ちますが、斑入りの種類はある程度、日に当てないと、班が消えたり小さくなったりします。耐寒性もあるので、外壁やフェンスに絡ませるだけでなく、生け垣やグランドカバーにも適しています。
ウキツリボク
出典:http://naguranohana.hamazo.tv/
【花期・観賞期5~10月】
ブラジル原産の常緑低木で、細い枝は直立せずに斜め上~横に伸び、つる性植物と同様にフェンスやポールに絡ませ楽しむことができます。花は長さ約5cmで、袋状の赤い萼の先端から黄色い花びらをのぞかせ、葉の付け根からぶら下がるように咲く姿は印象的でかわいらしいです。関東以西なら屋外で旺盛に育ちますが、ある程度の日当たりを確保しないと花付きが極端に悪くなる場合があります。
スイカズラ
【花期・観賞期5~6月】
山野に自生する、つる性の植物で、強い芳香があり花の色は白から黄色へ変化します。
花のつけ根の部分には蜜がたまっており、花の蜜を吸うことから吸葛(スイカズラ)と呼ばれ、 葉、茎、蕾には解毒・利尿作用があり、薬草としても用いられています。 吸葛(スイカズラ)のもう一つの名前に忍冬(ニンドウ)という名があるが、これは、冬でも葉が生い茂り寒さに耐えているように見えるところからつけられた名です。
ツキヌキ ニンドウ
【花期・観賞期5~6月】
アメリカ原産のスイカズラです。初夏から秋まで長期間開花する花は、甘い香りも魅力の一つです。比較的栽培が容易で、1株あるだけで庭を明るくする丈夫な植物です。生育おう盛なため、ぐんぐんと枝を伸ばします。
名前のツキヌキは茎が葉を突き抜けているように見えることからきています。
テイカ カズラ
出典:http://pc725.at.webry.info/
【花期・観賞期5~6月】
茎のところどころから「気根」という根を出し、それを他の木の幹や岩、フェンスなどにくっつけてはい登ってきます。大きくなると10m近くの高さまで登り、茎の太さも直径3~4cmになります。初夏になると、直径2cmほどの白やピンク色の花を咲かせ、開いた花は船のスクリューのような形になっており、とても美しいです。
テイカは藤原定家のことで、カズラはつる性植物という意味です。これは藤原定家が愛する人を忘れられず、テイカカズラに変わってその人の墓に絡みついたというお話にちなみます。
ハツユキ カズラ
【花期・観賞期 周年】
テイカカズラの斑入り品種です。縦横無尽につるを伸ばしまくるテイカカズラと比べると葉は小さめで節は寸が詰まっおり、つるはある程度コンパクトにまとまり扱いやすいです。
基本的な性質はテイカカズラと同じですが、午前中の日当たりが悪いと、美しい斑がでない場合があるので、極端な日陰には注意してください。
フ ジ
【花期・観賞期4~5月】
地植えの場合、重く湿潤な土に植え付けていれば特に水を与える必要はありませんが、剪定は夏と冬の年2回行うようにしてください。夏の剪定は樹形の骨格を作ると同時に花芽をたくさん付けさせる目的で行う軽い剪定。冬の剪定は樹形をバランスよく整えるのが目的でこちらがメインの剪定になります。 開花時期に樹形が乱れていると美しさも半減しますので、必ず剪定することをお薦めします。
半日陰で育つ【つる性の植物】ガーデニング草花 7選のまとめ
植物のつるが、塀や建物に這う姿は、おしゃれにも見えますが、お手入れをしないと植物が隣家や道路に大きくはみ出し空家のように見え、非常に印象を悪くしてしまう場合があります。
近隣との植栽バランスを考えて、センスよくお手入れして、植物のつるが絡まる姿を楽しんでください。
※紹介した植物については、個人的な見解もありますので、実際に栽培する場合、事前にしっかり調べることをお薦めします。
【参考書籍】
- 株式会社西東社:これだけは知っておきたい園芸の基礎知識
- 株式会社永岡書店:初めての人でもよくわかる庭づくり
【参考サイト】