育てて使える!頼りになるハーブ
ローズマリーは全草にすっきりした強い香りがあるのが特徴で、この香りには、記憶力や集中力を高める効果があるとされています。また、西洋では古くから生活に深く馴染みのあるハーブで、料理、薬用、香料、縁起物など、幅広く利用されています。
特に、感染予防としての効力があるとされ、ペストが大流行した時代、西洋では「ペスト除け」としても利用されていました。このように、昔から人々に頼りされてきたローズマリーは、育てて使える、お薦めのハーブです。
※妊娠中の方は使用を控えてください
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目次
ローズマリーの特徴と育て方
ローズマリーは地中海沿岸に分布するシソ科の常緑性の低木です。
品種は、「木立性」「ほふく性」「半ほふく性」があり、場所によって適した品種を選べます。また、花色は青、ピンク、白などがあり庭木や境界垣、花壇の縁取りなどにも広く利用されています。
ローズマリーの品種
【木立性】トスカナブルー
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成長すると高さは200cmほどになります。葉は淡い緑色で少し幅広で光沢のある葉を持ちます 花の最盛期は早春で、淡い青色の花を咲かせます。強健種でローズマリーの中では比較的成長が早い品種です。
【ほふく性】サンタ バーバラ
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高さは成長しても20cmほどで姿がコンパクトな小型のローズマリーです。小型なので吊り鉢や鉢植えにしてベランダ栽培などに向いています。四季咲き性で花が多く、淡い藤色の花を咲かせます。
【半ほふく性】ウッドパープル
成長すると高さは100cmほどになります。葉は細めで濃い緑色。花は青みがかった濃い紫色です。枝は、最初は上に向かって伸び、後から下に垂れてきて、半匍匐性の樹形になります。
ローズマリーの栽培方法
ローズマリーは低木なので、成長がゆっくりです。また、株にボリュームを持たせる為には剪定を繰り返し、枝分かれをさせて、しっかりとした見栄えのする株に育てます。
大きく成長させたくない場合は、剪定を行い、樹形を整えながら成長をコントロールすることもできますが、年数がたつと基部から木質化してゴツゴツした感じになります。
栽培のポイント
日当たりと水はけがよければ、土は特に選びません。夏の暑さや乾燥には強く、特に肥料を使用しなくても育ちます。ただし、若い株は高温多湿の梅雨時期や夏に弱りやすいので、この時期は風通しに気を付けてください。
水の与えすぎに注意し、乾燥気味に育ててください。栽培はしやすいですが、株が古くなったり、枝が込むと下葉が枯れやすくなるので、年に1回は剪定や切り戻しを行うとよいです。
鉢植えの場合は根づまりしやすいので、毎年の植えかえを、おすすめします。
【参考動画】=育て方・日常管理 根詰まりと根腐れ
ローズマリーの使い方と効能
ローズマリーは、消臭効果や抗菌作用、抗酸化作用があり、肉の鮮度を長持ちさせることからヨーロッパでは古くから肉料理にしばしば使われており、カレーやポトフ等のスパイスとして利用されています。
ローズマリーの保存と利用法
料理やハーブティーなど、多くの利用法がありますが、雑草のようにすくすく育ち過ぎて大量のローズマリーを収穫したら、なかなか使いきれないと思います。
そんなときは収穫した枝葉を紙箱などに入れて、風通しの良い日陰で乾燥させ、茶パックなどに入れると、消臭剤として利用できます。特に靴の中やげた箱は、お薦めの置き場所です。
【電子レンジを使った乾燥方法】
- 摘んできたローズマリーを水洗いし汚れを取り、水分をクッキングペーパーなどで軽くふきとって乾かしてください。
- クッキングペーパーを敷いた皿にローズマリーをのせ電子レンジ(600w)で約3~5分ほど加熱し乾燥させる。(焦げ付けに注意)
- 水分が飛んでいれば茎を軽くしごくようにすると、簡単に葉の部分が取れます。
- 市販の乾燥剤を入れてビンなどに入れて保存します。
【参考動画】=ローズマリーの使い方のコツ!
ローズマリーの効能・効果
ローズマリーは、古代から消毒薬的な使われ方をされていますが、記憶力を高める効果があるとも言われています。
実際、記憶力を改善する作用:主成分である『カルノシン酸』を含んでおり 軽度のアルツハイマー型痴呆症患者に対しては症状が改善する可能性があるとの報告もあるようです。
≪ローズマリーの効能・効果≫ |
・集中力や記憶力の増進 ・抗菌・抗真菌・消化促進・抗酸化・老化防止・血行促進 ・スキンケア・ヘアケア・空気浄化など |
※ローズマリーの効能については、一般的な評価を記しています。病気療養中の方など、ハーブの利用には注意してください。 特に妊娠中や高血圧の方の使用はお薦めできません。 |
ローズマリーの育て方や使い方と効能!
ハーブでリフレッシュのまとめ
ヨーロッパでは、教会、死者、生者を悪魔から守る神秘的な力を持つといわれるローズマリーです。化学的にも、さまざまな効果があるとされています。
繁殖力があり栽培も比較的簡単なので、一株育ててみてはいかがでしょうか。ただ、あまり放っておくと雑草のように茂ってしまう場合があるので、収穫を兼ねた、こまめなお手入れが必要です。
ハーブに関する注意事項
※注意しなくてはいけないハーブもあります。特に妊娠中、授乳中の方は大事な赤ちゃんに影響する場合がありますので、ハーブを料理等に使用する場合、あらかじめ医師にご相談されることをおすすめします。
また、紹介した植物については、個人的な見解もありますので、実際に植込み栽培する場合、事前にしっかり調べることをお薦めします。
参考=成美堂出版:香りを楽しむ やさしいハーブの育て方145種