脂質異常症は健康ダイエットで軽減!
脂質異常症は以前、高脂血症と呼ばれていました。あまり自覚症状がないので、ある日突然の悪化に要注意です。
脂質異常症になる原因を知り、改善策を講じることで、ダイエットされた健康な体になることができます。チョット気になる方は一読されて参考にして頂ければ、幸いです。
※高脂血症は2007年に病名を『脂質異常症』と改名しています。
【脂質異常症が原因でなりやすい病気】
- 脂肪肝
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
※紹介しているダイエットや健康に関する内容は、多くの健康情報の中から、「なるほど!・効果がありそう!」と思われたものを参考にしています。当然ながら個人的な見解もあり、効果については、個人差があること ご了承ください。
目次
脂質異常症の原因と改善策
カロリー過多の食生活に要注意!
脂質異常症は糖質やアルコールの摂り過ぎが原因とされています。このため、高カロリーの食事や甘いお菓子の食べ過ぎ、清涼飲料水の飲み過ぎ、など脂肪や糖分の多い食事により、コレステロール値が高くなるのもは脂質異常症の原因となります。
脂質異常症は、余分な糖質が体内で中性脂肪に変化して内臓脂肪や血中に蓄えられるので、糖質や脂質を代謝するための、ビタミンやミネラルの不足には、注意が必要です。
脂質が異常な状態とは?
自覚症状がなくても血管に多大な影響!
血液の脂質の主なものは、悪玉コレステロール、善玉コレステロール、中性脂肪で、この3つの値のいずれかが正常値を超えた状態が脂質異常といいます。中でも危険なのは悪玉コレステロールの増加で、動脈の壁にくっついて、動脈硬化を引き起こす原因になります。また、脂質異常症が厄介なのは、自覚症状がないことです。知らず知らずに全身の血管が痛めつけられ深刻な症状へ発展する恐れもあります。
脂質異常症を軽減する生活習慣は?
食生活の改善と運動が大事!
脂質異常症の原因の多くは食生活にあります。慢性的にカロリー過多になっている場合は、まず食生活の見直しと改善が必要です。
動物性脂肪を控えめにしながら、主食をきちんと食べましょう。ただし、太り気味の場合はダイエットを考えなければなりません。
体を動かしたり、運動を習慣づけて、少しづつでもダイエットを心がけ適正体重に努めてください。体重が適正になると、動脈硬化を引き起こす要因の高血圧や糖尿病などの改善にも役立ちます。
脂質異常症に気をつける食材は?
動物性脂肪を控えて、間食も我慢!
脂質異常症は基本的に、カロリーの摂り過ぎが原因なので、低カロリーの食材を選ぶことが大事です。バターやチーズ、肉類の脂身など動物性脂肪やコレステロールの高い魚卵などは、なるべく控えてください。また※トランス脂肪酸を含むものは厳禁です。
植物性タンパク質と食物繊維をたっぷり摂るようにしましょう。
トランス脂肪酸とは |
常温で液体の植物油や魚油から半固体又は固体の油脂を製造する加工技術の一つである「水素添加」によってトランス脂肪酸が生成する場合があり、この「水素添加」によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などにトランス脂肪酸が含まれています。 |
トランス脂肪酸の影響は? |
トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、摂り過ぎた場合の健康への悪影響が注目されています。具体的には、トランス脂肪酸をとる量が多いと、血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が増えて、一方、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が減ることが報告されています。日常的にトランス脂肪酸を多く摂り過ぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクを高めることが示されています。 |
参考引用:農林水産省/すぐにわかるトランス脂肪酸 |
脂質異常症を軽減する栄養素と食材
脂質異常症を軽減する栄養素の食べ合わせは【食物繊維】✖【タウリン】✖【レシチン】✖【DHA・EPA】が、効果的です。
≪食物繊維の働きと食材≫ |
食物繊維の中でも、特に水溶性食物繊維のアルギン酸は、体内でカリウムと結合して、ナトリウムやコレステロールを排出する働きがあります。 |
海藻類=昆布、わかめ、もずく 等 |
根菜類=にんじん、さつまいも、じゃがいも 等 |
キノコ類=まいたけ、えのき、しめじ 等 |
≪タウリンの働きと食材≫ |
タウリンは、血中コレステロールを低下させ、動脈硬化を防ぎます。 |
貝類=あさり、しじみ 等 |
いか・エビ 等 |
≪レシチンの働きと食材≫ |
レシチンは、細胞膜の構成要素になるリン脂質の一種で、コレステロールを包み込んで排出する作用があります。 |
豆類=大豆、豆腐、納豆 等 |
※同じ豆類の中でも大豆には、脂質の代謝を高める「サポニン」・抗酸化の高い「イソフラボン」も豊富に含まれています。 |
≪DHA・EPAの働きと食材≫ |
青背魚に多く含まれている※「n-3系」の不飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。DHA・EPAは、その代表格で、血液をサラサラにする作用があります。 |
青背魚=さんま、いわし、ぶり 等 |
n-3系不飽和脂肪酸とは |
n-3系脂肪酸には、α-リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などがあり、α-リノレン酸は主に植物油から、EPAやDHAは魚介類から摂取しています。 ※n-3系脂肪酸はω(オメガ)-3脂肪酸とも呼ばれています。 |
n-3系脂肪酸のうち、α-リノレン酸には冠動脈疾患の予防効果が、EPAやDHAには冠動脈疾患だけでなく脳梗塞や加齢黄斑変性症に対しても予防効果が認められていることから、日本人の食事摂取基準では目標量の下限が設定されており、特にEPA及びDHAについては1 g/日以上、魚に換算すると約90 g/日以上の摂取が推奨されています。EPAやDHAは日常の摂取量の範囲では多く摂取しても有害な作用があるとは考えられていませんが、魚類にはn-3系脂肪酸などの有益な栄養素が含まれる一方で水銀やカドミウム、ダイオキシンなどの有害物質も含まれていることから、極端な摂取は好ましくないと考えられます。なお、子供の場合、n-3系脂肪酸が不足すると皮膚炎等の欠乏症が見られるため、目標量ではなく目安量が定められています。 |
参考引用:農林水産省/脂質による健康影響 |
脂質異常症におすすめの献立
あさりと豆腐のアッサリ煮
わかめ(食物繊維)✖あさり(タウリン)✖豆腐(レシチン)
低カロリーながら食べ応え抜群!
「シーベジタブル」と呼ばれる海藻のわかめと、低カロリーで悪玉コレステロールを減少させる豆腐の組み合わせは、カロリーコントロールに最適です。タウリン豊富なあさりの旨みでやさしい味わいを頂けます。
【材 料】 | ||
あさり=100g | 水=300㏄ | |
にんにく=半片 | 酒=50㏄ | |
胡麻油=大さじ1 | そばつゆ=100㏄ | |
木綿豆腐=1丁 | 塩=少々 | |
生わかめ=50g | こしょう=少々 |
【作り方】 |
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にんじんと細切り昆布の和え物
にんじん・昆布(食物繊維)✖大豆(レシチン)
昆布と大豆でコレステロール値を下げる!
コレステロール減少の相乗効果が期待できる、昆布と大豆の組み合わせです。にんじん本来の甘味も堪能でき、副菜として常備しておきたい一品です。
【材 料】 | ||
にんじん=首元に近い部分80g | はちみつ=小さじ1/2 | |
細切り昆布=3g | 醤油=小さじ1と1/2 | |
水煮大豆=50g | 胡麻油=小さじ1 |
【作り方】 |
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爽やか たこのマリネ
わかめ(食物繊維)✖たこ(タウリン)
タウリンたっぷりの お手軽メニュー!
オリーブ油ドレッシングと相性のいい たこ を使った、にんにく風味のマリネです。大葉とパセリをふんだんに混ぜるのが美味しさのコツです。たこ の弾力と わかめ の歯応えは食感も楽しめます。
【材 料】 | 【ドレッシング材料】 | |
たこ=200g | 大葉=8枚 | |
生わかめ=20g | パセリ=大葉と同当量 | |
おろしにんにく=小さじ1/2 | ||
オリーブ油=大さじ3 | ||
お酢=小さじ2 | ||
白ワイン=大さじ1 | ||
はちみつ=小さじ1/3 | ||
塩=少々 |
【作り方】 |
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≪脂質異常症におすすめの献立=参考書籍≫
マガジンハウスDr.クロワッサン|2015年12月25日発行:食材の組み合わせが病気や不調を治す
脂質異常症の軽減に働く健康ダイエット法
画像出典:http://nekonew.com/neko-diet
脂質異常症の人は肥満が多い!
肥満の原因は、摂取カロリーが消費カロリーをオーバーすると、それが脂肪に変換され、中性脂肪として体内のあちこちに蓄積されることが原因です。つまり、食べたカロリー分を消費していないということです。となると、食欲をいかに抑えるかを考えがちですが、消費カロリーをいかに上げるかが健康ダイエットの基本です。
お腹いっぱい食べてダイエット
カロリー消費は運動だけではない!
カロリー消費は食事の仕方で簡単に上げることができます。食事をすると、食べ物は胃や腸で分解されますが、このときの消化活動でカロリーが消費されます。
物を食べて汗をかくという現象は、カロリーが消費されている証拠です。ということは、カロリーを消費しやすい食べ方にして、カロリーを消費しやすい食材にすればよいのです。
よく噛んでカロリー消費を上げる!
噛むことによって、唾液が分泌され、そして胃液の分泌を促します。唾液や消化液を作るにもカロリーは消費されます。つまり、たくさん噛むほど、多くの消化液が作られるので、自然とカロリーは消費され太りにくくなります。
また、噛むほどに満腹中枢が刺激されることにより、少ない量で満腹感を得ることができますので『噛めば噛むほどダイエット』、ということになります。
食事に時間はかかりますが、噛む回数は1口30回程度を心がけて飲み込むとよいです。
早食いは厳禁です。
肉食がカロリー消費を上げる!(要注意付き)
ご飯やパンなどの炭水化物は、カロリー消費しにくい食物です。一方、肉・卵・チーズのタンパク質は、カロリー消費しやすい食物です。
当然ながら、ダイエットとなると炭水化物は控えるべきです。ただし、炭水化物(糖質)を完全にシャットアウトするのは危険です。糖質制限ダイエットは、確かに効果の出やすいダイエット法ですが、栄養バランスには注意が必要です。
【炭水化物とタンパク質の消化活動によるカロリー消費の比較】
- 炭水化物の場合=消化活動によるカロリー消費=6%
- タンパク質の場合=の消化活動によるカロリー消費=30%
上記からも分かるように、ご飯やパンなどの炭水化物は、痩せにくく太りやすいということが分かります。できるだけ、肉などのタンパク質を摂取することで、自然な体の代謝により、カロリー摂取を抑えてくれます。
【要注意】 |
コレステロール値や肥満の度合いによっては、たとえカロリー消費しやすいタンパク質食材であっても、食べる量には注意が必要です。体調に不安がある場合や妊娠中の方は、食材や摂取量について医師との相談をお願いします。 |
参考動画=お腹いっぱい食べても痩せるダイエット法
脂質異常症を軽減するダイエットとは?
食材や食事の仕方で健康的に痩せる方法!のまとめ
体に悪いかな?と分かっていても、何かと忙しい現代ですから、ファストフードやインスタント食品に頼るときもあるでしょうし、好きなものを思いっきり食べたいときもあるでしょう。しかし、ここで大事なのは、余分なカロリーをいかに消費するかです。一番は運動することですが、食べた分を運動でカロリー消費するのは大変です。となると、食材と食べ方に注意するしかありません。健康は日々の積み重ね。今こそ、食生活を見直してみてはいかがでしょうか。健康な体でいつまでも、美味しいものを食べたいものですね!
【注意事項】
紹介している食材の使用や健康法を実践する場合、ご自身の体調を考え、注意した上でおこなってください。また、体調に異常や不安を感じた場合は、速やかに中止し、医師に相談してください。