アンズの実の育て方・栽培

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ガーデニングでアンズの栽培

アンズ(杏)はバラ科サクラ属で中国原産です。ウメやスモモの近縁種でもあるためか、春に咲く花は、サクラのように綺麗で観賞用としても楽しめます。品種によって酸味のある加工用と甘みのある生食用があります。比較的寒さに強くあまり手をかけずに育ちますが、放っておくと大きく育つので植付け場所は考慮する必要があります。


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主な品種

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  • 平和=原産地は長野県。第一次世界大戦終結の記念に命名。 酸味が強く甘味が少ない。おもに加工用に栽培されています。果重は50~70g前後。収穫月は6月下旬から7月上旬。
  • 新潟大実=原産は新潟県。 昭和初期から栽培。酸味が強い。おもにジャムやシロップ漬け、など加工用として栽培。果重は40~60g前後。収穫は7月上旬頃から。
  • 山形3号=原産地は山形県。昭和初期から長野県で栽培。酸味が強い。おもに干し杏やジャムなど加工用として栽培。果重は60g前後 。収穫は6月下旬頃から。【甚四郎】を交配した生食用に【信陽】があります。
  • ゴールドコット=原産地はアメリカ。1967年日本へ入荷。酸味が少なく糖度が高いので生食可能。果重は50g前後。収穫時期は7月中旬頃。
  • 信州大実=長野県果樹試験場が「新潟大実」と「ア-リ-オレンジ」を交配したものとされている。1980年登録品種 。香りが強くて酸味は比較的少なめ。糖度があるので生食・加工を兼用。果実が80~100g前後と大粒なのが特徴。シーズンは7月中旬頃。
  • ハーコット= カナダ生まれの品種。1979年長野県に導入。酸味が少なく甘味が強いので生食用として栽培。果実が80~100g前後と大粒なのが特徴。収穫時期は7月中旬頃。

あんずジャムの作り方:参考動画

植え付け方法

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【植え込み場所】

日当たりの良好で、水はけが良く、乾燥した涼しい環境を好みます。暑さ、寒さに強く北海道北部を除いてほぼ全国で栽培可能です。鉢植えの場合、冬は霜や寒風を避けられる場所に置いてください。
※庭植えの場合5m四方の面積を確保できる場所が望ましいです。

【植え付け方】
植え付けは落葉期の12月~3月に行いますが、寒冷地では、開花前の春植えをお薦めします。できれば、市販されている土壌の測定キットで、酸度を確認してください。酸度の調整は苦土石灰などでpH5.5~pH6.5程度になるよう調整してください。植え付ける場所に有機肥料を混ぜ込み、植え付け後は支柱を立て、倒れないようにします。

【植え付け手順】
古い根や土を取り除き、接ぎ木部より上に土がかぶらないように植え付ける。
植え付け後、庭植えは50cm、鉢植えは25cm程度の高さで枝を切り詰めますが、たくさん枝分かれしている苗木なら切り詰めなくてもよいです。
支柱にしっかり固定する。
たっぷり水やりする。


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【水やり・肥料】
庭地植えのものは、根付いたらあまり水を与える必要はありません。鉢植えのものは土の表面が乾いたらたっぷりと与え、落葉時期は回数を減らして乾かし気味にします。
一般的に肥料は3月(開花後)と9月(収穫後)に、株元に化成肥料を施しまが、土壌により、2月(発芽前)に有機肥料・4月(果実の肥大期)7月(収穫後 )に化学肥料与える場合もあります。栽培に確実な方法はありませんが、いずれにしても実付きに大きく影響しますので、毎年忘れずに与えるようにしてください。

【日常の栽培・注意点】
剪定(せんてい)枝切作業
剪定は栄養を分散させず、必要な所に集中させ、美味しい実を作るための作業です。基本的に落葉期の冬に、間引き剪定で伸びすぎて邪魔になった枝を切り詰めます。
枝を間引くこで、花が咲く若い枝が伸び、また風通しや日当たりも良くなります。間引く枝は、長い枝(徒長枝)と古い枝(3年以上)を切り落としますが、家庭果樹としては、あまり伸び過ぎないように、高さ幅ともに3m~4mを目安に切り落とすと良いでしょう。
高木に生長した太い枝を切ると、木自身が痛むことがあるので毎年、剪定してください。
鉢植えの場合、木の高さが鉢の高さの3倍ぐらいで、収まるようにしてください。あまり高くなると鉢が倒れるおそれがあります。また、実が付いた翌年から2年に1回、植え替えると良いです。

【受粉の方法】
ほとんどの品種は自家結実性で1株で実を付けますが、1本だけでは結実が安定しないので、受粉樹(他品種)を複数、混植したほうが実つきがよくなります。ウメ、スモモ、モモの花粉でも実を結ぶので、それらの木が近くにあるとよく実が付くこともあります。さらに確実に実を付けたい場合は、開花して花粉が出ているのを確認したら筆などで雌しべに花粉を付けてあげます(人工授粉)。自然の風による受粉や昆虫による受粉もありますが、開花時期によっては、昆虫が活発に活動していないこともありますので、人工授粉を、お薦めします。

【摘果】
開花1ヶ月に余計な実を摘む作業(摘果)を行います。摘果を行わないと充分果実が生長しなかったり熟す前に落ちることがあります。実を付けすぎて、株が必要以上に体力を消耗し、翌年の実付きが悪くなることがあるので摘果は大事な作業です。葉っぱ20枚あたり果実1つを目安にし、偏りがないよう残します。鉢植えのものは7号~8号鉢植えで5~10果残すようにし、あとは摘果します。

【収穫・利用】
苗木から育てると3~4年で実を付けるようになります。黄色く熟して柔らかくなった果実を収穫して、生食やジャムに加工します。ドライフルーツにする場合は完熟する手前、果実の表面がまだ固めの内に収穫します。

病害虫の駆除

gaityu7黒星病=果実の表面に斑点ができ、果実が奇形になる病気で雨の多い時期に発生します。殺菌剤を用いて予防します。
アブラムシ=春先に発生する害虫で、つぼみや茎葉に付いて吸汁します。薬剤を散布して駆除します。
コスカシバの幼虫=樹皮の内側に潜り込んで木を食い荒らす害虫で、幹から木くずの付いたヤニが出ていたら被害に遭っている証拠です。薬剤を散布して駆除するか、幹の表面をナイフなどで削って捕まえます。

まとめ

確実に実らせるには、人口受粉が確実です。異なる品種と混植してもよいのですが、スモモやウメなど開花期が少しずれるため、受粉がうまくいかない場合があります。
受粉・剪定・肥料は毎年こまめに手を入れることで、おいしい杏子が収穫できると思います。
苗木から育てて、実を付けるまでに3年~4年かかると思いますが、大事に育ててください。

杏子の栽培記事の参考文献

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