アセビの育て方と花言葉【半日陰に植える常緑低木のガーデニング】

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半日陰で育つ常緑低木アセビの育て方

アセビは、春にスズランのようなつぼ形の花を房状にたくさん付け、満開時期は花穂が樹を覆うように咲き誇ります。自然樹形に趣があり、日本庭園では下草や垣根のアクセントとして利用されています。

【半日陰とは】

草花の栽培条件として『半日陰』という表現がありますが、『半日陰』のはっきりとした定義はなく、日照条件もいろいろな表現がされています。しかし一般的な『半日陰』の日照条件としては、午前中の3~4時間ほど日が当たる明るい場所か、日中に木漏れ日が当たっている状態 としているようです。

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アセビ【馬酔木】の特徴と育て方

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画像出典:アセビ|岡山太陽のそばの果樹園

花名のアセビは、別名「アシビ」ともいわれ、葉や茎にわずかな毒性があることから、「足しびれ」が転じたものといわれています。また、アセビを漢字で書くと「馬酔木」と書きますが、これもアセビの毒性によるもので、馬がアセビを食べると酔ったようになることで当て字とされたようです。


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アセビの性質・特性

アセビの基本種は白い花ですが、園芸品種には赤い花の『クリスマス・チア』・ピンク花の『ダイセン(大山)』・オキナワアセビの交配種『スプリング・ベル』などがあります。また、葉に白い縁取りの入る『フクリンアセビ』・小型種の『ヒメアセビ』などが知られています。

【アセビ/馬酔木】

性 質:常緑低木

分 類:ツツジ科アセビ属

樹 高:50㎝~150㎝

花 色:白・桃

別 名:アシビ

原産地:日本

開花期:3月~4月

アセビの栽培方法

【アセビの育て方ポイント】

アセビは放任していても樹形がよくまとまり、成長スピードもさほど早くないのであまり剪定の必要はありませんが、若い木は枝の伸びがよいので樹形が乱れたり、枝同士が重なって混み合うような場合があるので、そのような場合は枝を切り落とします。

アセビの剪定は基本的に、花後から花芽分化までの期間、春~初夏の間となります。それ以降の剪定は枝ごと花芽を切り落とすことになりますので花後なるべく早い時期に(6月までには)剪定を済ませてください。

アセビの太い枝を切り落とした場合、切り口に雑菌が侵入しないように、※癒合剤を塗ってください。

※癒合剤(ゆごうざい)
樹木の枝や幹を切った際、切り口からの雑菌の侵入や水分の蒸発を防ぐために使用する薬剤で、切り口に塗りつけて使用するいわば「きずぐすり」です。チューブに入ったペースト状のものが多く、園芸店などで入手できます。

栽培場所

アセビは午前中は日が当たる半日陰か、日なたが向きます。比較的、日陰でもよく生育しますが、花数は少なくなります。

アセビは暑さや乾燥が苦手ですので西日の当たる場所は避けます。また、 冬の乾風は葉を傷めてしまう場合があるので、できるだけ冬に乾風が当たらない場所を選んでください。

用土・肥料

【用 土】

アセビを庭植えにする場合、乾燥しすぎず、水はけがよい土壌に適します。水はけの悪い場所や粘土質の土壌では根が充分張れないので、植え付ける前にあらかじめ堆肥や腐葉土などを混ぜ込んでおきます。


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アセビを鉢植えにする場合、水もち、水はけがよく、腐植質に富んだ土壌でよく生育するので、赤玉土の小粒、鹿沼土小粒、腐葉土を等量ずつ混合した配合土などを用います。

【肥 料】

アセビに与える肥料は、春と秋の年2回与えますが、ゆっくりと効く化成肥料を株元に施すのが基本です。花が終わり、新芽が伸び出す前の3月下旬~4月上旬に、緩効性化成肥料を施します。また、花芽分化が終わり、涼しくなる9月下旬~10月下旬に、春と同様の肥料の半量を施します。

水やり

庭植えの場合、特に必要ありませんが、極端に乾燥する夏の高温期には、朝か夕方に水やりをします。
鉢植えの場合、枝が伸びる春から秋までの間は、十分に水を与えます。

アセビは、水切れや乾燥は生育や花付きに大きな影響を与えます。
生長期に水切れさせると生育が早く止まってしまい、出てくる花穂のつぼみが少なくなることがあります。また、花穂が伸びる頃に乾燥させるとつぼみが落ちたり枯れることがあります。地植えは一度根づくと乾燥にも耐えますが、鉢植えの水切れには注意してください。

植え付け・植え替え

アセビの植えつけは、厳しい寒さが終わる3月~4月に新芽が伸び始める前、または10月~12月上旬が適期です。

アセビの庭植えの場合、根鉢の2倍以上の大きさの植え穴を掘り、底土に腐葉土や元肥を混ぜて、深植えしないように植えつけます。

アセビの鉢植えの場合、2年に1回を目安とし、根を1/3ほど整理して、一回り大きな鉢に植え替えます。

日常のお手入れ

アセビは、実を付けると株が栄養をとられて消耗し、新芽が伸びにくくなる上に翌年の花付きが悪くなります。 花後はすぐに花穂を付け根から切り取りましょう。

アセビは、株が老化して根が張りすぎると花数が多くなります。逆に言うと、例年になく花数が急に増えたときは、株の老化の可能性が高いということです。そのような場合は、株のまわりに垂直にスコップを突き入れて根を切る、「根回しの作業」を行い株の若返りをはかるようにしてください。

発生しやすい病害虫

【グンバイムシ】

アセビにつく『グンバイムシ』は、体長3mmほどの羽の生えた虫で、葉に群がって栄養を吸収します。被害にあった葉は色が抜けて白いカスリ状になります。
特に被害が多いのは春先で、過度に乾燥させると発生しやすいので気を付けましょう。
発生初期に薬剤を散布して駆除します。

【ハマキムシ】

アセビにつく『ハマキムシ』は、2~4cmの幼虫が糸をはいて葉を袋状に丸めたり、数枚の葉をくっつけてその中で生活し葉を食害します。
被害にあった葉ごと幼虫を取り除いて駆除してください。

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アセビの花言葉

アセビの花言葉=『献身』『犠牲』

アセビは、白い壺形の花を下向きに房状つけた花姿が、かわいらしく印象的ですが、古くは葉を煎じて害虫駆除に用いられていたようです。我が身を利用して悪いものを退治するところは、花言葉の『献身』『犠牲』を感じさせます。

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アセビの育て方と花言葉
【半日陰に植える常緑低木のガーデニング】のまとめ

白い壺型の花を下向きに房状につけた花姿が印象的で、万葉の時代から春を象徴する花の一つとして、多くの俳句や詩に詠まれました。
主に山地の乾燥した場所に自生するほか、庭木としても人気があります。

※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。

※花言葉や花名の由来はさまざまに表現され、紹介されています。また、個人的な解釈もありますので、他で紹介する花言葉の由来や意味と異なる場合もあります。

参考=ヤサシイエンゲイ:アセビの育て方

参考=みんなの趣味の園芸:アセビ

参考=株式会社ナツメ社:想いを贈る 花言葉


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