コリウスの育て方ポイントを紹介!
コリウスのバリエーションに富んだ葉の模様や形は、花とは違う鮮やかさがあり、夏から秋にかけての庭を彩ます。半日陰のほうが傷まず、丈夫に育つことから、半日陰の花壇やコンテナなどの植栽材料に最適です。
コリウスは種子から育てる『実生系』と挿し木から育てる『栄養系』があり、最近は花が付きにくい丈夫な『栄養系』が増えているようです。
※コリウスの名前はギリシア語のコレオス(管もしくは鞘)に由来し、雄しべ同士がつけ根でくっついて管状になる姿からきています。
画像出典:http://sazamame.exblog.jp/6391111
目次
コリウスの特徴と育て方
出典:http://oktoshi2004.blog.so-net.ne.jp/
コリウスは熱帯・亜熱帯アジア、オーストラリアなど多くの種が存在しますが、現在栽培されているものは人の手によって改良された園芸品種です。暑い気候でよく育ち、夏向きの鉢植や寄せ植え、花壇に広く利用されています。
本来は毎年育つ多年草ですが、寒さで枯れてしまうことが多く、一年草として扱うこともあります。
コリウスの特徴
コリウスの従来の品種は『実生系(種子系)』と言われる、タネからふやした小柄な品種が多かったのですが、最近では、『栄養系』と言われる、さし木でふやした、やや大柄になる品種が人気を呼んでいます。
性 質:シソ科コリウス属
分 類:一年草または常緑多年草(宿根草)
別 名:キンランジソ(金襴紫蘇)」・「ニシキジソ(錦紫蘇)」
花 色:白・薄紫
葉 色:緑・赤・黄・紫・白
開花期:6月~10月
原産地:東南アジア
栄養系 品種の特徴
花が咲きにくい性質をもっている分、大きくなりやすく、摘心を繰り返して仕立てるスタンダード仕立てやツリー仕立てなどにすることができます。成長が旺盛なので、5月~6月に苗を入手して栽培すれば、秋には見事に仕立てることができます。
※栄養系品種には品種名ラベルがついているので、購入の際、確認してください。
コリウス栽培方法
出典:http://koarano4pppo.jugem.jp/
栽培のポイント
タネ蒔きからの栽培は初心者向きではありません。春から出回る苗からの栽培が簡単で、おすすめです。
草丈が伸びてきて、本葉が10枚くらいになったら、頂点の芽を切り落とすか、摘み取ってしまいます。そうすると下の方から ワキ芽が伸びてきて、こんもりとした株に育ちます。
その ワキの芽が伸びてきたらまた頂点の芽をつみ取る…これを繰り返すことで、バランスよくまとまった株になります。
特にワキ芽の出にくい品種は、この作業をしないと上にばかり伸びて、ヒョロッとした感じになってしまいます。
秋口に伸び過ぎた枝をすべて刈り込み、半分くらいの高さにすると、またワキから新しい芽が出てきます。
栽培置き場所
コリウスは日当たり~半日陰の場所でよく育ちます。強い直射日光に当てると葉がやけどをおこして(葉焼け)部分的に枯れることがあります。また、逆に日陰過ぎても、美しく色づくはずの葉の色が薄くなります。
耐寒性がないので園芸的には一年草として扱われていますが、冬越しさせたいときは、11月中旬に暖かくて日当たりのよい室内に取り込んで管理します。
植え付け・さし木
コリウスは、タネまきとさし木ができます。タネは非常に細かいので扱いに注意しましょう。発芽する温度が25℃前後と高いので5月に入ってから行うようにします。
コリウスの場合、タネまきは初心者向きの方法ではありません。春から苗が出回りますので、それを植え付けた方が手軽です。
コリウスの苗の植え付けの適期は5月~6月頃です。ポット苗を購入したら、根鉢をくずさずに5号鉢に植え替えます。その後は生育に合わせて鉢増しをしていきます。大きく仕立てたい場合は、梅雨が明けたころに10号程度の大きさの鉢に植え替えます。
【さし木について】
さし木は比較的簡単なので、おすすめです。花の咲いていない若い枝を7㎝~10㎝くらい切り取り、下の方の葉を取り除いて、水持ちのよい土を入れた鉢などに挿します。 切ったら切り口が乾くまでに挿しましょう。切り口が乾いてから挿すと根がでにくいので、大量にさし木する場合は切った状態で水の中に切り口を付けておきます。(水ざしでも容易に発根します。)
※挿して翌日以降、葉っぱがしおれてくるようなら、下の方の大きめの葉っぱを半分に切るか、取ってください。
気温が高い初夏以降なら、挿して2週間ぐらいで根が出て生長を始めます。草丈が10㎝くらいに伸びたら、摘心を行うとよいでしょう。
用 土
【庭植えの場合】
コリウスを栽培する用土は、極力乾燥しないように、腐葉土を多めに使用して水保ちをよくしてください。赤玉土(小~中粒)5:腐葉土5の割合で混ぜ込むとよいでしょう。
【鉢植えの場合】
鉢植えの場合、水はけがよく、通気性に富み、適度な保水性のある土が適しています。市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土6、腐葉土3、牛ふん堆肥1の割合で配合するとよいでしょう。
出典:http://plaza.rakuten.co.jp/
肥 料
コリウスの苗を植え付ける前に、土にゆっくり効くタイプの肥料を土にを混ぜ込んでおきます。植え付けたあとは、葉の色が薄かったり下の方から落ちてくるようなことがあれば、様子を見ながら薄めの液体肥料を与えます。
もともと肥料をあまり必要としないので、やりすぎに注意しましょう。肥料が多いと葉の模様が消えたり、葉の色が鈍くなります。
水やり
【庭植えの場合】
苗の植えつけ後にたっぷりと与え、その後は雨にまかせます。真夏は表土がよく乾いたら、早朝にたっぷりと水やりしてください。真夏の乾燥期は油断すると、すぐにしおれてしまうので注意が必要です。
【鉢植えの場合】
表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。大株になるとかなり水を必要とするので、しおれないように水やりに注意してください。
発生しやすい害虫
【害虫:ヨトウムシ、ナメクジ、ハダニ】
「ヨトウムシ」「ナメクジ」が葉を食害することがあります。
「ヨトウムシ」は主に夜行性で昼は土の中などに潜んで見えません。株のまわりに土が掘られた後やフンのようなものがあれば軽くそのあたりの土を掘り返して見つけたら取り除いてください。また、高温乾燥期に「ハダニ」がつくことがあるので、ときどき葉裏にも散水をしましょう。
参考動画:育て方・日常管理
コリウスの花言葉
出典:http://www.sakataseed.co.jp/
花言葉=『善良な家風』『かなわぬ恋』『恋の望み』『慎み深さ』など
コリウスの花言葉は、花を容姿・葉を心に例えて表現しているように思います。つまり、花言葉の『善良な家風』は、善良な家風の中で育つことで、容姿(花)よりも心(葉)の美しい人間になるとした花言葉だと思います。
また、恋に関する花言葉は否定的・悲観的ですが、思いどおりにならない、くやしさ・もどかしさを、葉(心)が表現しているように感じます。
いずれにしても、美しい葉の姿からイメージされる花言葉だと思います。
コリウスの育て方と花言葉
【夏~秋の美しい葉を楽しむガーデニング草花】のまとめ
コリウスは葉を観賞する草花で、ハンギングバスケットに植えると、花に負けない華やかさがあります。花を咲かせずに育てれば、初夏から秋まで長く楽しむことができます。ガーデニング草花の中で、葉が美しいのは、コリウスが一番ではないかと思います。
※栽培方法、植物の生態については、環境により異なります。また、個人的な見解・解釈もありますので、栽培方法や生態については事前によく調べる必要があります。
※花言葉や花名の由来はさまざまに表現され、紹介されています。他で紹介する花言葉と異なる場合もあります。