豆苗に含まれるに栄養は驚くほど充実!
豆苗の栄養効果は驚くほど、高いものがあります。豆苗は一見ヒョロリとしたひ弱な姿ですが、免疫力向上や老化防止に役立つ『β-カロテン』また、ストレスへの抵抗力を高める抗酸化作用をもつ『ビタミンC』の含有量は、ほうれん草を上回ります。
その他、豆苗は※アンチエイジングに効果のある『ビタミンE』また、骨の健康をサポートしてくれる『ビタミンK』や『カルシウム』も豊富に含まれている野菜です。
※アンチエイジングとは、加齢による身体の機能的な衰え(老化)を可能な限り小さくすること、言い換えると、「いつまでも若々しく」ありたいとの願いを叶えることです。
【豆苗の主な効果】
- 動脈効果予防
- 粘膜の保護
- がん予防
- 骨粗しょう症予防
※紹介している「豆苗」に関する健康効果等については、多くの情報の中から、「なるほど!・効果がありそう!」と思われたものを参考にしています。当然ながら個人的な見解もあり、体に与える影響については、個人差があること ご了承ください。
豆苗の栄養を生かした食べ方
豆苗は、発芽した「えんどう」の若い芽を食用にしたものです。少し前までは、一般に出回る機会はあまりありませんでしたが、最近ではその栄養価や食感、風味の良さが広く知られ、家庭料理にお馴染みの食材となっています。
豆苗は、中国野菜の一つですが、「さやえんどう」のような爽やかな香りとシャキシャキとした食感は日本人の好みにもよく合います。
サッと炒めてカサを減らし、たっぷり食べるといいでしょう。
豆苗の選び方・保存方法
選び方
豆苗の露地栽培物は3月~5月が旬ですが、水耕栽培物は通年いただけます。葉の色が濃い緑でみずみずしいものを選びましょう。葉がしっかり開き、全体としてつやと張りのあるものがおすすめです。根付きの物と切った物がありますが、根付きの方がもちがよく、更に二度収穫できるものが多いです。根を切ったものは切り口が茶色くなってないものを選びましょう。
【豆つきの豆苗で簡単栽培】
根元に薄茶色の豆がついたままの豆苗を手に入れたら、食べ終わっても再収穫できます。豆から2㎝ほど上を切り、根の部分を水を張った浅い容器につけて直射日光の当たらない室内に置いてください。1~2週間で購入した頃と同様の大きさに生長します。1日1回水を取り替えるのが栽培のポイントです。
保存方法
袋詰めのままで封を開けていない場合は、野菜室で立てて保存することがおすすめです。根をカットして保存する場合は、冷蔵庫の中がおすすめです。ただし冷気が直接あたると葉が傷みますので、あたらない場所を選びなるべく早く使い切るようにしましょう。
豆苗の調理ヒント
参考動画:香りもおいしい、豆苗焼きそば
高温で手早く炒める!
豆苗は、油で炒めることでβ-カロテンやビタミンEの吸収はよくなります。しかし、長時間の過熱は、ビタミンCやビタミンBが損失してしまいます。高温で手早く炒めて、豆苗のすべての栄養をムダ無く摂るようにしてください。
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豆苗のシャキシャキ炒めcookpad
和え物にするなら!
シャキシャキとした食感は、豆苗の魅力の一つです。この食感と水溶性のビタミンをキープするためにも、茹ですぎは禁物です。煮立った湯に入れて20~30秒でザルに取り出して広げ、冷ましてから和え物などに利用してください。
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豆苗とカリカリ揚げの和え物cookpad
サラダで楽しむ!
根元を切り落としたら、切り口を水につけてパリッとさせ、食べやすく切ってサラダにすれば、フレッシュな風味が味わえます。食べごたえのあるタンパク質素材を加えたら、栄養バランスのよいボリュームたっぷりのヘルシーサラダが楽しめます。
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茹で豆苗とトマトのサラダcookpad
豆苗の栄養成分(可食部100gあたり)
豆苗の総カロリー=27Kcal
【体に必要な三大栄養素】
豆苗に含まれるタンパク質=3.8g(100gあたり)
タンパク質は、筋肉や内臓、皮膚など、体の組織のほぼ全てをつくる主要な成分であり、また、エネルギー源としても、1gあたり約4Kcalを生み出します。酸素・ホルモン・免疫抗体の材料、栄養運搬物質などとしての役割を担う重要な栄養素です。
豆苗に含まれる脂質=0.4g(100gあたり)
脂質は、1gあたり9Kcalと、三大栄養素の中で最も高いエネルギーを生み出す栄養素です。細胞膜や神経の構成成分で、脂溶性(しようせい)ビタミンの吸収を助ける働きや皮膚、粘膜の健康を保つ働きなどもしています。ただし、摂り過ぎると脂肪として蓄えられるので、注意が必要です。
豆苗に含まれる炭水化物=4.0g(100gあたり)
炭水化物は、体や脳を動かし、生命を維持するエネルギー源として利用される栄養素で、1gあたり約4Kcalを生み出します。糖質と食物繊維を合わせて、炭水化物といいます。
豆苗のミネラル
カリウム=350㎎(100gあたり)
カリウムは、細胞内液に多く、細胞外液に多いナトリウム(主に塩分)と互いに作用しながら細胞の機能を正常に保っています。また、ナトリウムの排出を促し、血圧を下げる作用があるので、高血圧予防に効果的です
【カリウム摂取のコツ】
カリウムは、茹でたり煮たりすると流れ出てしまうので、フルーツのように生で食べられる食品のほうが効率よく摂取できます。
カルシウム=34㎎(100gあたり)
カルシウムは、体内のミネラルの中で、もっとも多く含まれており、その内99%が骨や歯に存在しています。残りの1%は血液や体液中に含まれています。血液中のカルシウム濃度は一定量に保たれていますが、濃度が下がると骨から溶けだします。
【カルシウム摂取のコツ】
ビタミンDは、カルシウムが骨に吸収されるのを促す働きがあるため、いっしょに摂取すると効果があります。
マグネシウム=22㎎(100gあたり)
マグネシウムは、体内ではカルシウムと共に約60%が骨に存在していて、残りは筋肉や血液などに含まれており、「カルシウムが骨を形成するのを助ける」「筋肉の収縮を調整」「血圧の上昇を抑える」など、様々な働きをしています。
【マグネシウム摂取のコツ】
玄米や胚芽精米のごはんで、多く摂取することができます。
鉄=1.0㎎(100gあたり)
体内にある鉄のうち、約70%は血液中に存在し、赤血球のヘモグロビンを構成しています。(ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ働きがあります)残りの約30%の鉄は、肝臓・骨髄などに貯蔵されていて、血液中の鉄が不足したときに血液中に出て補給される仕組みになっています。
【鉄 摂取のコツ】
ビタミンCは、鉄の吸収を促すので、いっしょに食べると吸収がよくなります。また、タンパク質も鉄の吸収をよくする成分なので、合わせて食べるとよいです。
銅=0.08㎎(100gあたり)
体内の銅の約半分は、骨や筋肉、血液中にあります。残りは肝臓などに存在しています。銅は、鉄がヘモグロビンを合成する際に必要なので、不足するとヘモグロビンが作れず、貧血を起こしてしまいます。また、多くの酵素の構成成分でもあります。
【銅 摂取のコツ】
鉄が足りていても、銅が不足していると、ヘモグロビンがうまく合成できません。どちらもしっかりと摂取することが大切です。
豆苗のビタミン
ビタミンA(β-カロテン当量)=4100㎍(100gあたり)
β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれる※カロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。体内では必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を発揮します。人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維持するために必要不可欠な成分です。
※カロテノイドは、動植物が持つ、自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称で、600種類以上存在するといわれています。特徴として強力な抗酸化力を持ち、活性酸素を除去する力に優れています。また、眼病や生活習慣病などをはじめとする疾病の予防に効果的な栄養素として知られています。
【β-カロテン摂取のコツ】
植物性食品に含まれるカロテン類は、油に溶けることで吸収率がアップします。油で炒めたりドレッシングをかけたりするとよいです。
ビタミンE(α-トコフェロール)=3.3㎎(100gあたり)
ビタミンEは、脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用があり、細胞膜の酸化を抑制し、細胞の老化を防ぎます。毛細血管に働きかけて血行をよくしたり、新陳代謝を促したりする働きもあります。
【ビタミンE摂取のコツ】
ビタミンA・Cを含む食品といっしょに摂取すると、抗酸化作用がさらにアップします。
ビタミンB1=0.24㎎(100gあたり)
ビタミンB1は、炭水化物がエネルギーに変わるときに必要な水溶性ビタミンです。不足すると代謝がうまくいかず、乳酸などの疲労物質が蓄積されて、疲労や筋肉痛の原因になります。脳の神経や手足の末梢神経の働きにもかかわってきます。
【ビタミンB1摂取のコツ】
ビタミンB1は、「ニンニク」「ネギ」「タマネギ」「ニラ」と、いっしょに摂取すると吸収がよくなります。
葉酸=91㎍(100gあたり)
葉酸は、ビタミンB群の一種で、赤血球の生成を助け造血を促すビタミンです。胎児の細胞を作り出す際にも必要なため、妊娠の前後は多くの葉酸が必要です。
【葉酸 摂取のコツ】
葉酸は光や熱に弱いので、放っておくと酸化してしまいます。新鮮なうちに食べることが一番です。
ビタミンC=79㎎(100gあたり)
ビタミンCは、コラーゲンというタンパク質を合成する際に関わる、水溶性ビタミンです。コラーゲンは皮膚や骨を強化する働きがあります。また、強い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えたり、生活習慣病の予防に役立つ働きをしたりします。
【ビタミンC 摂取のコツ】
ビタミンCは、水につけたり茹でたりすると、どんどん失われてしまいます。洗ったり茹でたりは短めにします。ビタミンCは体内に蓄積されないので、毎日補給したい栄養素です。
豆苗の食物繊維
豆苗に含まれる食物繊維=3.3g(100gあたり)
水溶性食物繊維 0.2 g |
不溶性食物繊維 3.1 g |
食物繊維は、腸内環境をよくし、生活習慣病を予防します。不足すると便秘になりやすくなります。また、腸内環境が悪化することで血糖値やコレステロール値の上昇などが生じることがあります。
【食物繊維 摂取のコツ】
生のままでは食べきれない量の野菜でも、加熱するとかさが減って食べやすくなります。『※水溶性食物繊維』『※不溶性食物繊維』それぞれの役割があるので、いろいろな食品から摂取するとよいです。
※(水溶性食物繊維の特徴)
- 人体に有害な物質の吸収を妨げ、便として排出させる。
- ブドウ糖の吸収速度を遅くし、食後の急激な血糖の上昇を防ぐため、糖尿病の予防効果があります。また、コレステロールの吸収を抑制するため、動脈硬化の予防。ナトリウムを排除して血圧を下げるため、高血圧の予防効果があります。
- 野菜、芋、豆等に多く含まれます。
※(不溶性食物繊維の特徴)
- 水に溶けず、水分を吸収してふくれ、腸壁を刺激して便の排泄を促進させるため、便秘の予防になります。
- 不溶性食物繊維の多い食品はよく噛む必要があるため、食べすぎを防ぎ、歯茎や顎を強くします。
- 豆類に多く含まれます。
豆苗の栄養は免疫力アップの効果あり!
【野菜の効能と食べ方】のまとめ
野菜、果物などに含まれる栄養素で代表的なのが、ビタミン・ミネラル・食物繊維です。これらの栄養素は、微量でも他の栄養素を手助けしたり、体の機能を正常に保ったりなど体にとって重要な働きをしています。しかし、体内で合成することができない栄養素は、食品から摂取しなくてはなりません。その食品の中でも野菜、果物が生活習慣病の予防に役立つことは、研究により明らかになっています。いろいろな食品と組み合わせて、体に必要な栄養素をまんべんなく摂取することが大事です。
【野菜の摂取目標】
生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つに『野菜類を一日350g以上食べましょう』があります。しかし、厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」によると、野菜類平均摂取量は、『成人男性で約290g』『成人女性で約270g』です。
あと一皿多く野菜を食べることを心がけ、野菜摂取不足を解消させましょう。
≪参考資料≫
- 参考:七訂 食品成分表 2016
- 参考:カロリーSlism-栄養成分/カロリー計算
- 参考:からだに効く!野菜の新図鑑/発行所:株式会社 宝島社
- 参考:わかさの秘密
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