さつまいもの栄養が健康と美容に働く!【さつまいもの品種や定番の食べ方を紹介】

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さつまいもの栄養【ミネラル・ビタミン・食物繊維】の成分値と働き

さつまいも栄養に含まれるビタミンCは、デンプン質に守られているため加熱による損失が少なく、煮たり焼いたりしても約7割が残ります。
多くの食物は調理による熱でビタミンCを減少させますが、さつまいもは比較的多くの栄養を残し、美味しく頂くことができます。ビタミンCは、細胞の結合を強化するコラーゲンの生成を助ける作用があるので、美肌作用が期待できます。

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※紹介している「さつまいも」に関する健康効果等については、多くの情報の中から、「なるほど!・効果がありそう!」と思われたものを参考にしています。当然ながら個人的な見解もあり、体に与える影響については、個人差があること ご了承ください。

さつまいもの健康効果と特徴

さつまいもは、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維がともに多く含まれているため、便のカサを増やすことによる便秘の予防、改善に効果があります。また、血液中のコレステロールを低下させる作用や血糖値をコントロールする働きもあるので、大腸ガン動脈硬化糖尿病予防に役立ちます。

【さつまいも-主な効用】

  • 便秘の予防、改善
  • 抗酸化作用
  • 美肌作用

さつまいもの品種

さつまいもの旬は10月~1月です。代表的な種類は以下の通りです。

http://item.rakuten.co.jp/ 紅あずま
beniazuma 皮は赤紫色で切り口は濃い黄色をしています。ほっくりとした食感と強い甘みが特徴で市場に多く出回ります。

http://www.tokushima 鳴門金時
narutokintoki 徳島県の鳴門海峡に沿った砂地で栽培されているのが名前の由来で強い甘味とホクホクした食感が特徴です。

https://item.rakuten.co.jp/ 五郎島金時
gorouzimakintoki 石川県の五郎島地区の砂地で栽培される。中央がふっくらとし身の色が白く上品な甘さが特徴です。

http://www.shimizuya- 安納いも
annou-imo 糖度が高く水分の多いねっとりとした食感が特徴で鹿児島の安納地区で栽培されています。

http://item.rakuten. 紫いも
murasaki-imo 全体に紫色をしており、従来のさつまいもの栄養に加え、抗酸化作用を持つアントシアニンに富んでいます。

アントシアニンはブルーベリーなどに豊富に含まれている紫色の色素、ポリフェノールの一種で、抗酸化作用が強いことで注目されている成分です。
特にアントシアニンには目の健康維持と肝機能の向上に大きな効果を発揮します。その他にも強い抗酸化作用があるため、老化防止や生活習慣病予防などにも良いとされており、最近は、「紫いもチップス」や「紫いも酢」など、様々な加工食品が登場し、手に入れやすい食品となっています


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さつまいもの栄養を生かした食べ方

さつまいもは、加熱すると甘みが増しホックリとした食感が特徴的です。
食べると甘いことからも分かるように糖質を多く含みますが、炭水化物の代謝を促すビタミンB1を比較的多く含んでいるので、カロリーが燃焼しやすいといえます
また、さつまいもの100gあたりのカロリーは、精白米より低い数値です。調理方法にもよりますが、カロリーを気にされる方にはお薦めです。

さつまいもの調理

参考動画:焼きいも・大学芋の調理

皮つきのまま調理!

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画像出典:つくれぽ1000大学芋厳選レシピ-クックパッド

さつまいもは、できるだけ皮つきで調理するのがおすすめです。
皮には「アントシアニン」ヤラピン」が含まれており、皮を剥きすぎると、せっかくの栄養素が無くなってしまいます。

【ヤラピンの働き】

さつまいもの切り口に滲む白い液は「ヤラピン」は、樹脂成分がビフィズス菌を増殖して腸内環境を整え、便をやわらかくします。腸を刺激する食物繊維との相乗効果で便秘予防のほか、コレステロールの低下など体内のクリーニング効果も高めます。

干しいも で栄養充実!

hoshiimo-resipi

画像料理サイト
✿干し芋の作り方✿丸干しcookpad

さつまいもを蒸して乾燥させた干しいもは、水分が蒸発している分、食物繊維が多くなっています。また、カルシウムや鉄など、不足しがちな栄養素も干すことによって増します。

さつまいも 選び方・保存方法

選び方

さつまいもを選ぶときのポイントは、『色ムラがない』『芽が出ていない』『皮にハリがある』『ずんぐりとして太い』『形が良く中央が膨らんでいる』という点です。これら5つのポイントが良いさつまいもを選ぶコツです。また切り口にミツがしみ出た黒っぽいあとのあるものは、熟成して糖度が高くなっています。

保存方法

さつまいもは寒さに弱い野菜です。冷蔵庫に入れると低温障害を起こし傷みが早くなります。乾燥しないように新聞紙に包むなどして冷暗所で保存しましょう。カットしたものはラップでぴったりと包んで冷蔵庫に入れ、できるだけ早めに使い切ることが大切です。

さつまいも 栄養成分(可食部100gあたり)

さつまいもの総カロリー=134Kcal

【体に必要な三大栄養素】

さつまいもに含まれるタンパク質=1.2g(100gあたり)

タンパク質は、筋肉や内臓、皮膚など、体の組織のほぼ全てをつくる主要な成分であり、また、エネルギー源としても、1gあたり約4Kcalを生み出します。酸素・ホルモン・免疫抗体の材料、栄養運搬物質などとしての役割を担う重要な栄養素です。

さつまいもに含まれる脂質=0.2g(100gあたり)

脂質は、1gあたり9Kcalと、三大栄養素の中で最も高いエネルギーを生み出す栄養素です。細胞膜や神経の構成成分で、脂溶性(しようせい)ビタミンの吸収を助ける働きや皮膚、粘膜の健康を保つ働きなどもしています。ただし、摂り過ぎると脂肪として蓄えられるので、注意が必要です。

さつまいもに含まれる炭水化物=31.9(100gあたり)

炭水化物は、体や脳を動かし、生命を維持するエネルギー源として利用される栄養素で、1gあたり約4Kcalを生み出します。糖質と食物繊維を合わせて、炭水化物といいます。

さつまいものミネラル

カリウム=480㎎(100gあたり)

カリウムは、細胞内液に多く、細胞外液に多いナトリウム(主に塩分)と互いに作用しながら細胞の機能を正常に保っています。また、ナトリウムの排出を促し、血圧を下げる作用があるので、高血圧予防に効果的です


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【カリウム摂取のコツ】

カリウムは、茹でたり煮たりすると流れ出てしまうので、フルーツのように生で食べられる食品のほうが効率よく摂取できます。

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カルシウム=36㎎(100gあたり)

カルシウムは、体内のミネラルの中で、もっとも多く含まれており、その内99%が骨や歯に存在しています。残りの1%は血液や体液中に含まれています。血液中のカルシウム濃度は一定量に保たれていますが、濃度が下がると骨から溶けだします。

【カルシウム摂取のコツ】

ビタミンDは、カルシウムが骨に吸収されるのを促す働きがあるため、いっしょに摂取すると効果があります。

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マグネシウム=24㎎(100gあたり)

マグネシウムは、体内ではカルシウムと共に約60%が骨に存在していて、残りは筋肉や血液などに含まれており、「カルシウムが骨を形成するのを助ける」「筋肉の収縮を調整」「血圧の上昇を抑える」など、様々な働きをしています。

【マグネシウム摂取のコツ】

玄米や胚芽精米のごはんで、多く摂取することができます。

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鉄=0.6㎎(100gあたり)

体内にある鉄のうち、約70%は血液中に存在し、赤血球のヘモグロビンを構成しています。(ヘモグロビンは酸素を全身に運ぶ働きがあります)残りの約30%の鉄は、肝臓・骨髄などに貯蔵されていて、血液中の鉄が不足したときに血液中に出て補給される仕組みになっています。

【鉄 摂取のコツ】

ビタミンCは、鉄の吸収を促すので、いっしょに食べると吸収がよくなります。また、タンパク質も鉄の吸収をよくする成分なので、合わせて食べるとよいです。

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銅=0.17㎎(100gあたり)

体内の銅の約半分は、骨や筋肉、血液中にあります。残りは肝臓などに存在しています。銅は、鉄がヘモグロビンを合成する際に必要なので、不足するとヘモグロビンが作れず、貧血を起こしてしまいます。また、多くの酵素の構成成分でもあります。

【銅 摂取のコツ】

鉄が足りていても、銅が不足していると、ヘモグロビンがうまく合成できません。どちらもしっかりと摂取することが大切です。

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さつまいものビタミン

ビタミンA(β-カロテン当量)=28㎍(100gあたり)

β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれる※カロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。体内では必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を発揮します。人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力を維持するために必要不可欠な成分です。

※カロテノイドは、動植物が持つ、自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称で、600種類以上存在するといわれています。特徴として強力な抗酸化力を持ち、活性酸素を除去する力に優れています。また、眼病や生活習慣病などをはじめとする疾病の予防に効果的な栄養素として知られています。

【β-カロテン摂取のコツ】

植物性食品に含まれるカロテン類は、油に溶けることで吸収率がアップします。油で炒めたりドレッシングをかけたりするとよいです。

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ビタミンE(α-トコフェロール)=1.5㎎(100gあたり)

ビタミンEは、脂溶性ビタミンの一種で、強い抗酸化作用があり、細胞膜の酸化を抑制し、細胞の老化を防ぎます。毛細血管に働きかけて血行をよくしたり、新陳代謝を促したりする働きもあります。

【ビタミンE摂取のコツ】

ビタミンA・Cを含む食品といっしょに摂取すると、抗酸化作用がさらにアップします。

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ビタミンB10.11㎎(100gあたり)

ビタミンB1は、炭水化物がエネルギーに変わるときに必要な水溶性ビタミンです。不足すると代謝がうまくいかず、乳酸などの疲労物質が蓄積されて、疲労や筋肉痛の原因になります。脳の神経や手足の末梢神経の働きにもかかわってきます。

【ビタミンB1摂取のコツ】

ビタミンB1は、「ニンニク」「ネギ」「タマネギ」「ニラ」と、いっしょに摂取すると吸収がよくなります。

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葉酸=49㎍(100gあたり)

葉酸は、ビタミンB群の一種で、赤血球の生成を助け造血を促すビタミンです。胎児の細胞を作り出す際にも必要なため、妊娠の前後は多くの葉酸が必要です。

【葉酸 摂取のコツ】

葉酸は光や熱に弱いので、放っておくと酸化してしまいます。新鮮なうちに食べることが一番です。

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葉酸は胎児の発育や造血に不可欠! 葉酸は、妊娠中や授乳中に、また健康な血液をつくるために、欠かせない栄養素として知られていますが、現在...

ビタミンC=29㎎(100gあたり)

ビタミンCは、コラーゲンというタンパク質を合成する際に関わる、水溶性ビタミンです。コラーゲンは皮膚や骨を強化する働きがあります。また、強い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えたり、生活習慣病の予防に役立つ働きをしたりします。

【ビタミンC 摂取のコツ】

ビタミンCは、水につけたり茹でたりすると、どんどん失われてしまいます。洗ったり茹でたりは短めにします。ビタミンCは体内に蓄積されないので、毎日補給したい栄養素です。

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ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠! ビタミンCの働きで重要なのが、タンパク質からコラーゲンを合成することです。 コラーゲンは、皮...

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さつまいもの食物繊維

さつまいもに含まれる食物繊維=2.2g(100gあたり)

水溶性食物繊維:0.6g
不溶性食物繊維:1.6g

食物繊維は、腸内環境をよくし、生活習慣病を予防します。不足すると便秘になりやすくなります。また、腸内環境が悪化することで血糖値やコレステロール値の上昇などが生じることがあります。

【食物繊維 摂取のコツ】

生のままでは食べきれない量の野菜でも、加熱するとかさが減って食べやすくなります。『※水溶性食物繊維』『※不溶性食物繊維』それぞれの役割があるので、いろいろな食品から摂取するとよいです。

※(水溶性食物繊維の特徴)

  • 人体に有害な物質の吸収を妨げ、便として排出させる。
  • ブドウ糖の吸収速度を遅くし、食後の急激な血糖の上昇を防ぐため、糖尿病の予防効果があります。また、コレステロールの吸収を抑制するため、動脈硬化の予防。ナトリウムを排除して血圧を下げるため、高血圧の予防効果があります。
  • 野菜、芋、豆等に多く含まれます。

※(不溶性食物繊維の特徴)

  • 水に溶けず、水分を吸収してふくれ、腸壁を刺激して便の排泄を促進させるため、便秘の予防になります。
  • 不溶性食物繊維の多い食品はよく噛む必要があるため、食べすぎを防ぎ、歯茎や顎を強くします。
  • 豆類に多く含まれます。

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さつまいもの栄養が健康と美容に働く!
【さつまいもの品種や定番の食べ方を紹介】のまとめ

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野菜、果物などに含まれる栄養素で代表的なのが、ビタミン・ミネラル・食物繊維です。これらの栄養素は、微量でも他の栄養素を手助けしたり、体の機能を正常に保ったりなど体にとって重要な働きをしています。しかし、体内で合成することができない栄養素は、食品から摂取しなくてはなりません。その食品の中でも野菜、果物が生活習慣病の予防に役立つことは、研究により明らかになっています。いろいろな食品と組み合わせて、体に必要な栄養素をまんべんなく摂取することが大事です。

【野菜の摂取目標】

生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つに『野菜類を一日350g以上食べましょう』があります。しかし、厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」によると、野菜類平均摂取量は、『成人男性で約290g』『成人女性で約270g』です。
あと一皿多く野菜を食べることを心がけ、野菜摂取不足を解消させましょう。

≪参考資料≫


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